「朝起きると首や肩が痛い」「ぐっすり眠れた感じがしない」そんな悩みを抱えていませんか。その原因は、毎日使っている「枕」にあるかもしれません。人生の約3分の1を占める睡眠の質は、枕一つで大きく変わります。しかし、いざ枕を選ぼうとすると、素材や高さ、形など種類が多すぎて、どれが自分に合うのか分からなくなってしまう方も多いでしょう。
自分に合わない枕を使い続けることは、肩こりや首の痛み、いびき、頭痛といった身体的な不調だけでなく、日中のパフォーマンス低下にも繋がりかねません。逆に、自分の体型や寝姿勢にフィットした枕は、理想的な寝姿勢をサポートし、睡眠の質を向上させ、心身の健康を支える重要な役割を果たします。
この記事では、快適な睡眠を手に入れるための「快眠できる枕の選び方」を7つのポイントに分けて徹底的に解説します。さらに、「肩こり」「いびき」といったお悩み別、「横向き寝」「仰向け寝」といった寝姿勢別に、あなたに最適な枕を見つけるための具体的な選び方もご紹介。
そして、記事の後半では、これらの選び方に基づいて厳選した【2024年最新版】おすすめの枕30選をランキング形式で紹介します。人気の定番商品から、最新技術を駆使した高機能枕まで、幅広くピックアップしました。
この記事を最後まで読めば、枕選びの迷いがなくなり、あなたにとって最高の「快眠パートナー」を見つけることができるはずです。さあ、一緒に理想の枕探しの旅を始めましょう。
目次
快眠できる枕の選び方【7つのポイント】
快眠できる枕を見つけるためには、押さえるべき7つの重要なポイントがあります。なんとなくで選んでしまうと、せっかく買い替えても体に合わず、不調が改善しない可能性があります。ここでは、枕選びで失敗しないための基本的な知識を一つひとつ詳しく解説していきます。
① 素材(中材)で選ぶ
枕の寝心地や機能を大きく左右するのが、中に入っている「素材(中材)」です。素材によって硬さ、反発力、通気性、耐久性、メンテナンスのしやすさなどが全く異なります。それぞれの特徴を理解し、自分の好みやライフスタイルに合ったものを選びましょう。
素材の種類 | 硬さ・感触 | 通気性 | 耐久性 | 洗濯 | 特徴・注意点 |
---|---|---|---|---|---|
パイプ | 硬め、しっかり | ◎ | ◎ | ◯ | 通気性抜群で衛生的。高さ調整しやすいが、ゴソゴソと音が気になる場合がある。 |
低反発ウレタン | 柔らかめ、ゆっくり沈む | △ | ◯ | × | 体圧分散性に優れ、頭にフィット。水洗いや天日干しはNG。温度で硬さが変化する。 |
高反発ウレタン・ラテックス | やや硬め、弾力がある | ◯ | ◎ | × | 寝返りが打ちやすい。ラテックスは天然ゴムのためアレルギーに注意。 |
羽毛(ダウン)・羽根(フェザー) | 非常に柔らかい、包み込まれる | ◯ | △ | △ | ホテルのような高級感のある寝心地。へたりやすく、動物アレルギーや臭いが気になることも。 |
ポリエステルわた | 柔らかい、ふわふわ | ◯ | △ | ◎ | 価格が手頃で、丸洗いできる製品が多い。最も一般的な素材だが、へたりやすい。 |
そばがら | 硬め、しっかり | ◎ | ◯ | × | 日本の伝統的な素材。吸湿・放湿性に優れる。虫の発生やアレルギーに注意が必要。 |
ビーズ | 独特の流動性、フィット感 | △ | ◯ | △ | 体の動きに合わせて形が変わる。独特の感触が特徴。素材によっては通気性が低い。 |
パイプ
ストローを短く切ったような形状の素材です。最大のメリットは、圧倒的な通気性と耐久性です。湿気がこもりにくく、熱も逃がしやすいので、夏場や汗をかきやすい方には特におすすめです。また、多くのパイプ枕は中材を出し入れして簡単に高さ調整ができるため、自分好みの高さに合わせやすいのも魅力です。丸洗いできる製品が多く、衛生的に長く使える点も嬉しいポイント。
一方で、寝返りをうつ際に「ゴソゴソ」「シャリシャリ」といった音がすることがあります。音に敏感な方は、柔らかめのソフトパイプや、音が出にくい加工がされた製品を選ぶと良いでしょう。寝心地は硬めで、頭をしっかりと支える感覚を好む方に適しています。
低反発ウレタン
手で押すとゆっくりと沈み込み、ゆっくりと元に戻るのが特徴の素材です。優れた体圧分散性により、頭から首にかけてのラインにぴったりとフィットし、包み込むように支えてくれます。一点に圧力が集中するのを防ぐため、首や肩への負担を軽減したい方、特に仰向けで寝ることが多い方におすすめです。
デメリットとしては、通気性が低く、熱がこもりやすい点が挙げられます。夏場は蒸れを感じることがあるため、通気孔が開けられた製品や、冷感素材のカバーと併用すると快適性が増します。また、気温が低いと硬くなり、高いと柔らかくなる性質があるため、年間を通して同じ寝心地を保ちたい場合は注意が必要です。素材の特性上、水洗いや天日干しは劣化の原因となるためできません。
高反発ウレタン・ラテックス
低反発とは対照的に、強い弾力性(反発力)を持つのが特徴です。頭を乗せても沈み込みすぎず、しっかりと押し返してくれるため、寝返りが非常に打ちやすいというメリットがあります。睡眠中に何度も寝返りをうつ人や、横向きで寝ることが多い人に適しています。耐久性も高く、へたりにくいのも長所です。
高反発ウレタンはウレタンフォームの一種ですが、ラテックスはゴムの木から採取される樹液を原料とする天然素材(一部合成ラテックスもあり)で、抗菌作用があると言われています。ただし、ゴムアレルギーのある方は使用を避ける必要があります。低反発ウレタン同様、水洗いはできないものがほとんどです。
羽毛(ダウン)・羽根(フェザー)
高級ホテルの枕でよく使われる、贅沢な寝心地が魅力の素材です。水鳥の胸毛である「ダウン」は保温性と吸放湿性に優れ、ふんわりと軽く、包み込まれるような柔らかさが特徴。一方、軸のある「フェザー」は弾力性と通気性があり、枕に適度なサポート力を与えます。ダウンの比率が高いほど、柔らかく高価になります。
この上質な柔らかさは大きな魅力ですが、使い続けるうちにへたりやすく、定期的に干してふっくら感を回復させる必要があります。また、動物由来の素材のため、アレルギーのある方や、特有の臭いが気になる方は注意が必要です。
ポリエステルわた
手芸用のわたとしてもお馴染みの、最もポピュラーで安価な素材です。ふわふわとしたクッション性が特徴で、弾力性や柔らかさも様々です。製品数が非常に多く、選択肢が豊富なのがメリット。丸洗い可能なものが多く、手入れが簡単で衛生的に使えます。
ただし、他の素材に比べてへたりやすく、長期間使うとボリュームが失われ、高さが変わってしまいがちです。価格が手頃な分、寿命は比較的短いと考えるのが良いでしょう。手軽に枕を試したい初心者の方や、頻繁に買い替えたい方に向いています。
そばがら
古くから日本で愛用されてきた伝統的な素材です。硬めでしっかりとした寝心地と、そばがら同士の隙間による高い通気性・吸湿性が特徴で、頭部の熱を逃がして涼しい寝心地を保ちます。特に、硬めの枕が好きな方や、夏場の快適さを求める方から根強い人気があります。
注意点として、粉砕されたそばがらから出る粉によるそばアレルギーのリスクや、湿気管理を怠ると虫が湧く可能性があることが挙げられます。また、定期的な天日干しが必要で、水洗いはできません。独特の硬さと感触は好みが分かれるため、初めて使う場合は注意が必要です。
ビーズ
非常に小さな発泡スチロールの粒や、ウレタンを細かく砕いた素材です。高い流動性を持ち、頭の形や動きに合わせて自在に形状が変化するため、フィット感に優れています。独特の「むにゅっ」とした感触はファンも多く、抱き枕などにもよく使われます。
素材の特性上、通気性はあまり良くないため、熱がこもりやすいと感じる人もいます。また、長期間使用するとビーズが潰れてへたってくることがあります。カバーの素材や内部構造によって寝心地が大きく変わるため、実際に試してみるのがおすすめです。
② 高さで選ぶ
枕選びにおいて、素材と並んで最も重要なのが「高さ」です。枕の役割は、寝ている間に首の骨(頸椎)が描く自然なS字カーブをサポートすること。理想的な高さの枕は、立っている時の自然な姿勢をそのまま横にした状態をキープしてくれます。
高すぎる枕は、顎が引けて首が圧迫され、気道を狭めていびきの原因になったり、肩こりを引き起こしたりします。逆に低すぎる枕は、頭が心臓より低い位置になり血が上りやすくなったり、顎が上がって口が開きやすくなり、ドライマウスやいびきの原因になります。
- 仰向け寝の場合:額が顎よりも5度ほど少し下がるくらいが理想的な高さとされています。敷布団やマットレスと首の間にできる隙間を自然に埋めてくれる高さを選びましょう。
- 横向き寝の場合:肩幅があるため、仰向け寝よりも高さのある枕が必要です。首の骨が床と平行になり、頭から背骨までが一直線になる高さが理想です。
自分に合う高さを知る簡単な方法として、自宅でバスタオルを重ねて擬似的な枕を作ってみるのがおすすめです。数枚のタオルを折りたたみ、少しずつ高さを変えながら寝てみて、首や肩に力が入らず、最もリラックスして呼吸がしやすい高さを探してみましょう。それがあなたにとっての理想の高さの目安になります。
③ 硬さで選ぶ
枕の「硬さ」は、寝心地の好みに直結する要素です。一般的に、柔らかい枕は頭を優しく包み込みますが、柔らかすぎると頭が沈み込みすぎて寝返りが打ちにくくなったり、首が不安定になったりすることがあります。一方、硬い枕は頭をしっかりと支え、安定感がありますが、硬すぎると後頭部や耳に圧力が集中し、痛みや不快感を感じることがあります。
- 柔らかめが好きな方:羽毛、ポリエステルわた、柔らかめの低反発ウレタンなどがおすすめ。
- 硬めが好きな方:パイプ、そばがら、硬めの高反発ウレタンなどがおすすめ。
重要なのは、頭が沈み込みすぎず、かつ、しっかりとサポートしてくれる硬さを選ぶことです。特に寝返りのしやすさは睡眠の質に大きく関わるため、適度な反発力がある硬さが一般的には推奨されます。寝返りをうつことで、同じ部位に圧力がかかり続けるのを防ぎ、血行を促進する効果があります。
④ 形で選ぶ
現在では、様々な寝姿勢や悩みに対応するために、多様な形状の枕が開発されています。自分の主な寝姿勢や好みに合わせて形を選ぶことで、より快適な睡眠環境を整えられます。
標準タイプ
長方形のシンプルな形で、最も一般的で古くからあるタイプです。「標準形」「長方形」とも呼ばれます。特に癖がなく、どんな寝姿勢にもある程度対応できる汎用性の高さが魅力です。中央が少し窪んでいるものなど、様々なバリエーションがあります。初めて枕を買う方や、特に強いこだわりがない方におすすめです。
首元アーチ・ウェーブタイプ
枕の中央部分が窪み、首が当たる部分がアーチ状や波形(ウェーブ)に盛り上がっているタイプです。「頸椎支持型」とも呼ばれます。この盛り上がりが首のカーブの隙間にしっかりとフィットし、頸椎を安定させて支えてくれるため、特に仰向けで寝る方や、首こりに悩む方に人気があります。ウェーブ型は、手前と奥で高さが異なるものが多く、自分の首のカーブに合わせて向きを変えて使えるメリットがあります。
横向き寝対応タイプ
枕の両サイドが高く、中央が低く設計されているのが特徴です。横向きで寝た時に、高くなっているサイド部分が肩の高さを補い、頭から首、背骨が一直線になるようにサポートします。中央部分は仰向け寝にも対応できる高さになっているものが多く、睡眠中の寝返りをスムーズに促します。横向きで寝ることが多い方、いびきが気になる方に最適な形状です。
オーダーメイドタイプ
専門の測定器で頭の形や首のカーブ、体の沈み込み具合などを計測し、そのデータに基づいて自分一人だけのために作られる枕です。複数の素材を組み合わせたり、ミリ単位で高さを調整したりと、究極のフィット感を追求できます。市販の枕ではなかなかしっくりこないという方にとっては、最後の切り札とも言える選択肢です。ただし、価格が数万円以上と高価になる点がデメリットです。
⑤ サイズ(横幅)で選ぶ
枕のサイズ(特に横幅)も、快適な睡眠を左右する隠れた重要ポイントです。人は一晩に20〜30回ほど寝返りをうつと言われています。枕の横幅が狭すぎると、寝返りをうった際に頭が枕から落ちてしまい、目を覚ます原因になったり、不自然な姿勢で首を痛めたりすることがあります。
目安として、自分の頭3つ分の横幅があるサイズを選ぶと、左右どちらに寝返りをうっても頭が枕から落ちにくく、安心して眠れます。
- 標準サイズ(約43×63cm):日本で最も一般的なサイズ。多くの枕カバーがこのサイズに対応しており、ほとんどの体型の大人にフィットします。
- 大きめサイズ(約50×70cm):ホテルの枕でよく採用されているサイズ。ゆったりとした寝心地で、寝返りの多い方や大柄な方におすすめです。
- セミロング・ロングサイズ:2人で一緒に使えるほどの横幅があるタイプもあります。
ベッドのサイズとのバランスも考慮して、ゆとりのあるサイズを選ぶことをおすすめします。
⑥ 手入れのしやすさ(洗濯できるか)で選ぶ
枕は毎日、長時間にわたって頭皮や顔に触れる寝具です。寝ている間の汗や皮脂、フケなどを吸収するため、見えない雑菌やダニが繁殖しやすい環境でもあります。そのため、衛生的に保つための手入れのしやすさは非常に重要です。
- 丸洗いできる枕:パイプ、ポリエステルわた、一部のビーズ枕などは、家庭の洗濯機で丸洗いできるものが多く、最も手入れが簡単です。汗をかきやすい方や、アレルギーが気になる方は、丸洗い可能な枕を選ぶと安心です。
- 洗濯できない枕:低反発・高反発ウレタン、ラテックス、そばがら、羽毛などは、素材が劣化するため基本的に水洗いできません。これらのお手入れは、風通しの良い場所で陰干しするのが基本です。
- 枕カバーの活用:どの素材の枕を使うにせよ、枕本体の汚れを防ぐために枕カバーは必須です。枕カバーをこまめに(理想は週に1〜2回)洗濯することで、枕を清潔に保つことができます。
また、枕本体やカバーに「抗菌・防臭・防ダニ加工」が施されているかもチェックポイントです。特にアレルギー体質の方や、衛生面を重視する方は、これらの機能が付いた製品を選ぶと良いでしょう。
⑦ 人気メーカーで選ぶ
どの枕が良いか迷った時は、信頼できる寝具メーカーから選ぶのも一つの方法です。長年の研究開発によって培われた技術やノウハウが詰まった製品は、品質やサポート面で安心感があります。ここでは代表的な人気メーカーの特徴を紹介します。
テンピュール(TEMPUR)
低反発素材のパイオニアとして世界的に有名なデンマークの寝具ブランド。もともとはNASAがロケット打ち上げ時の宇宙飛行士にかかる重力を緩和するために開発した素材を、寝具に応用したのが始まりです。体温と体圧に反応してゆっくりと沈み込み、身体のラインに完璧にフィットする独自の「テンピュール®素材」は、優れた体圧分散性とサポート力を両立しています。価格は高めですが、その唯一無二の寝心地は世界中で高く評価されています。
昭和西川
1942年創業の老舗寝具メーカー。長年の研究に基づき、健康をサポートする機能的な寝具を数多く開発しています。代表的なのが、点で支える独特の凹凸構造を持つ「muatsu(ムアツ)」シリーズです。体圧をバランスよく分散し、血行を妨げにくいのが特徴。枕においても、このムアツの技術を応用した製品や、ホテル仕様の枕、高さ調整機能付きの枕など、幅広いニーズに応える多彩なラインナップを揃えています。
ニトリ
「お、ねだん以上。」のキャッチフレーズで知られる、家具・インテリアの大手。枕においても、非常にリーズナブルな価格で多機能な製品を展開しており、幅広い層から支持されています。特に、ふかふかのボリューム感が人気の「ホテルスタイルまくら」シリーズは、多くの口コミで高評価を得る大ヒット商品です。その他にも、横向き寝用、高さ調整機能付き、冷感素材を使ったものなど、トレンドや消費者の悩みに迅速に応えた商品開発が魅力です。
無印良品
シンプルで機能的なデザインが人気のライフスタイルブランド。枕もその哲学が反映されており、華美な装飾を排し、寝心地と使いやすさを追求した製品が揃っています。中材を出し入れして高さを調整できるタイプの枕や、体にフィットするソファで使われている微粒子ビーズを使った枕など、無印良品ならではの工夫が光ります。自然素材である「そばがら」や「羽毛」を使った枕も人気です。
ブレインスリープ(BRAIN SLEEP)
「脳が眠る枕」という革新的なコンセプトを掲げる寝具ブランドです。スタンフォード大学の研究で明らかになった「睡眠の質は、睡眠の最初の90分(黄金の90分)で脳を深く、しっかり冷やすこと」に着目。90%以上が空気層でできている特殊素材を採用し、圧倒的な通気性で頭部の熱を放熱。脳をクールダウンさせることで、深い眠りへと誘います。丸洗い可能で衛生的な点も高く評価されています。
【悩み別】あなたに合う枕の選び方
多くの人が抱える体の不調は、枕を見直すことで改善が期待できる場合があります。ここでは、代表的な4つの悩み「肩こり・首こり」「いびき」「ストレートネック」「頭痛」に焦点を当て、それぞれに合った枕の選び方を詳しく解説します。
肩こり・首こりが気になる人向けの選び方
朝起きた時に首や肩がガチガチに凝っている場合、その原因は寝ている間の不自然な姿勢にある可能性が高いです。特に、枕の高さが合っていないことが最大の要因と考えられます。
- 原因:高すぎる枕は首が前に突き出る形になり、首の後ろの筋肉が常に引き伸ばされて緊張します。逆に低すぎる枕は、頭が下がりすぎて首のカーブが不自然になり、同様に筋肉に負担をかけます。
- 選び方のポイント:
- 最適な「高さ」を見つける:最も重要なのは、立っている時と同じ自然な頸椎のカーブを保てる高さの枕を選ぶことです。バスタオルで高さを確かめ、自分に合った高さを把握しましょう。高さ調整機能付きの枕なら、購入後に微調整できるので安心です。
- 首の隙間を埋める「形」を選ぶ:首元がアーチ状やウェーブ状になった「頸椎支持型」の枕がおすすめです。首と枕の間に隙間を作らず、しっかりと支えることで、首周りの筋肉の緊張を和らげます。
- 体圧を分散する「素材」を選ぶ:頭や首への圧力を一点に集中させない体圧分散性に優れた低反発ウレタンや、適度な反発力で寝返りをサポートする高反発素材が適しています。柔らかすぎて頭が沈み込みすぎる枕は、首が不安定になるため避けましょう。
肩こり・首こり対策は、「正しい高さで、首のカーブをしっかり支えること」が最大の鍵となります。
いびきが気になる人向けの選び方
いびきは、睡眠中に空気の通り道である「気道」が狭まることで、粘膜が振動して起こる音です。枕の高さや寝姿勢が、気道の確保に大きく影響します。
- 原因:仰向け寝の際に、高すぎる枕を使うと顎が引けて気道が圧迫されます。また、柔らかすぎる枕で頭が深く沈み込んでも同様に気道が狭くなります。肥満や飲酒、鼻炎なども原因となりますが、枕で改善できる部分も大きいです。
- 選び方のポイント:
- 気道を確保できる「高さ」を選ぶ:高すぎず低すぎず、軽く顎が引かれ、呼吸が楽にできる高さが理想です。枕が高すぎると感じている方は、少し低めの枕を試してみましょう。
- 「横向き寝」を促す枕を選ぶ:横向き寝は、舌が喉の奥に落ち込むのを防ぎ、気道を確保しやすい寝姿勢です。いびき対策には横向き寝が効果的とされています。両サイドが高くなった「横向き寝対応枕」は、自然と横向き寝の姿勢をキープしやすく、いびき軽減が期待できます。
- 適度な「硬さ」を持つ素材を選ぶ:頭が沈み込みすぎないよう、ある程度の硬さと反発力がある枕がおすすめです。高反発ウレタンやパイプ素材などが良いでしょう。
いびき対策の基本は、「気道を塞がない高さと寝姿勢をキープすること」です。特に横向き寝をサポートする枕は試す価値があります。
ストレートネックの人向けの選び方
ストレートネックとは、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用により、本来カーブしているはずの頸椎がまっすぐになってしまった状態を指します。ストレートネックの人が合わない枕を使うと、首への負担がさらに増し、痛みや不調を悪化させる可能性があります。
- 原因:まっすぐになった首に、一般的なカーブを前提とした枕を当てると、首が不自然に反ったり、圧迫されたりしてしまいます。
- 選び方のポイント:
- 「低め」の枕を基本とする:ストレートネックの場合、首にカーブを作るための高い枕は逆効果です。首を無理に持ち上げず、頭と首を自然な状態で支えられる、比較的低めの枕が適しています。
- 首を圧迫しない「形」を選ぶ:首を支える部分が極端に盛り上がっている枕は避けましょう。枕の中央部がくぼんでいて後頭部がしっかり収まり、首元はなだらかにサポートする形状のものがおすすめです。バスタオルを丸めて首の下に入れるなどして、自分にとって負担のない高さを探すのも有効です。
- 負担をかけない「素材」を選ぶ:頭や首への圧力を和らげる体圧分散性に優れた低反発ウレタンなどが良いでしょう。ただし、沈み込みすぎない適度なサポート力は必要です。
ストレートネックの方は、「首に無理なカーブを作ろうとしない、自然な状態を保てる枕」を選ぶことが何よりも大切です。場合によっては、枕なしの方が楽に感じる人もいます。
頭痛に悩んでいる人向けの選び方
朝起きた時に頭痛がする場合、その多くは首や肩の筋肉の緊張からくる「緊張型頭痛」である可能性が考えられます。これも、合わない枕が原因となっているケースが少なくありません。
- 原因:肩こり・首こりと同様に、高さが合わない枕によって首周りの筋肉が過度に緊張し、血行が悪くなることで頭痛が誘発されます。特に、後頭部や首筋への圧迫が強いと、頭痛に繋がりやすくなります。
- 選び方のポイント:
- 筋肉を緊張させない「高さ」と「形」:基本的には肩こり・首こり対策と同じです。頸椎の自然なカーブを保てる高さで、首の隙間をしっかり埋めてくれる枕を選び、筋肉への余計な負担を減らしましょう。
- 圧迫感を軽減する「素材」を選ぶ:硬すぎる枕は後頭部の神経や血管を圧迫する可能性があるため、避けた方が無難です。頭全体を優しく支え、圧力を分散してくれる低反発ウレタンや、適度な弾力のある高反発素材、流動性のあるビーズ素材などがおすすめです。
- 寝返りのしやすさを重視する:同じ姿勢で眠り続けると、特定の部位の血行が悪くなりやすいです。適度な反発力があり、スムーズな寝返りをサポートしてくれる枕を選ぶことも、緊張を和らげる上で重要です。
頭痛に悩む方は、「首と肩をリラックスさせ、血行を妨げない枕」という視点で選んでみてください。
【寝姿勢別】あなたに合う枕の選び方
人は誰でも一晩のうちに何度も寝返りをうちますが、入眠時や睡眠時間の多くを占める「主な寝姿勢」は人それぞれです。ここでは「横向き寝」「仰向け寝」「うつ伏せ寝」の3つの寝姿勢に分け、それぞれに最適な枕の選び方を解説します。
横向き寝に合う枕の選び方
いびきをかきやすい方や、妊婦さん、腰痛持ちの方などに多いのが横向き寝です。横向き寝は気道が確保されやすいというメリットがありますが、枕選びを間違えると肩や首に大きな負担がかかります。
- 選び方のポイント:
- 「高さ」が最重要:横向き寝の場合、マットレスの面から頭の中心までの高さが、肩幅の分だけ必要になります。したがって、仰向け寝用の枕よりも高さのある枕が適しています。理想は、頭・首・背骨が一直線になる高さです。低すぎると頭が下がり首に負担がかかり、高すぎると首が不自然に曲がってしまいます。
- ある程度の「硬さ」が必要:頭が沈み込みすぎると、せっかくの高さを確保できません。頭をしっかりと支えられる、高反発ウレタンやパイプ、硬めのフェザーなど、ある程度の硬さと反発力がある素材を選びましょう。
- 「横向き寝対応」の形が理想:両サイドが高く、中央が低い形状の枕は、横向き寝と仰向け寝の両方に対応しやすく、寝返りをスムーズにサポートします。肩が当たる部分がカーブしているデザインだと、肩への圧迫感が少なく快適です。
仰向け寝に合う枕の選び方
日本人に最も多いとされるのが仰向け寝です。体重が背中全体に分散され、リラックスしやすい姿勢ですが、枕の高さが合わないと首への負担やいびきの原因になります。
- 選び方のポイント:
- 理想的な「高さ」をキープ:仰向け寝で最も重要なのは、立っている時の自然な姿勢をそのまま寝姿勢でも再現することです。頸椎が描く緩やかなS字カーブをサポートし、マットレスと首の間にできる隙間をぴったり埋めてくれる高さが理想です。一般的には、額が顎より5度ほど少し下がる程度が良いとされています。
- 首を支える「形」:首元がアーチ状やウェーブ状になった「頸椎支持型」の枕がおすすめです。後頭部が枕のくぼみにすっぽりと収まり、首のカーブをしっかりと支えることで、安定した寝姿勢を保てます。
- フィット感の高い「素材」:頭の形に合わせてフィットし、圧力を分散してくれる低反発ウレタンや、適度なサポート力のあるポリエステルわた、羽毛などが適しています。
うつ伏せ寝に合う枕の選び方
安心感が得られるとして一部の人に好まれるうつ伏せ寝ですが、首を大きく左右どちらかにひねるため、首や顎、背骨に負担がかかりやすい、最も注意が必要な寝姿勢です。
- 選び方のポイント:
- とにかく「低い」枕、または「枕なし」:うつ伏せ寝の場合、枕に高さがあると首の反り返りが大きくなり、頸椎を痛める原因になります。そのため、できるだけ高さのない、ごく薄い枕を選ぶのが基本です。あるいは、枕を使わない方が楽な場合も多いです。
- 柔らかく、通気性の良い「素材」:もし枕を使うなら、顔をうずめても圧迫感が少なく、呼吸を妨げない非常に柔らかい素材がおすすめです。羽毛やごく少量のポリエステルわたなどが良いでしょう。また、顔が密着するため、通気性の良い素材を選ぶことも重要です。
- 抱き枕の活用も:うつ伏せ寝の姿勢を少しでも改善するために、抱き枕を使って体をやや横向きに傾けるのも一つの方法です。これにより、首のねじれを少し緩和できます。胸の下に薄い枕を敷いて上半身を少し起こす、という使い方もあります。
【2024年版】おすすめの枕30選ランキング
ここからは、これまで解説してきた「選び方のポイント」に基づき、現在人気のおすすめ枕を30種類、ランキング形式でご紹介します。定番の人気商品から、特定の悩みに特化した機能性枕まで幅広く選出しました。ぜひ、あなたにぴったりの枕を見つけるための参考にしてください。
※価格は変動する可能性があるため、あくまで目安として参考にし、詳細は各公式サイトや販売店でご確認ください。
① ブレインスリープ ピロー
「脳が眠る枕」をコンセプトに、最高の睡眠を追求して開発された枕です。最大の特徴は、90%以上が空気層でできた独自素材による圧倒的な通気性。睡眠中に深部体温を効率的に下げることで、睡眠の質を左右する「黄金の90分」の眠りを深くします。自分の頭の形にフィットする3層構造で、シャワーで丸洗いできる衛生面も魅力です。
- 特徴: 圧倒的な通気性、脳を冷やす設計、丸洗い可能
- 素材: ポリエチレン100%
- おすすめな人: 睡眠の質を本気で改善したい人、寝汗や蒸れが気になる人
② テンピュール オリジナルネックピロー
低反発枕の代名詞とも言える、世界中で愛されるロングセラー商品。テンピュール®素材が頭から首筋のカーブに沿ってなじみ、身体にかかる圧力を分散してしっかりとサポートします。独特のフォルムが頸椎を理想的な状態に保ち、首や肩のこりに悩む方に特におすすめです。
- 特徴: 優れた体圧分散性、独特のウェーブ形状、NASA承認技術
- 素材: テンピュール®素材
- おすすめな人: 肩こり・首こりに悩む人、仰向け寝がメインの人
③ 昭和西川 ギガ枕
「全身の40%の重さを支える」という発想から生まれた、背中まである超大型の枕です。上半身全体を支えることで体圧が分散され、首や肩だけでなく背中への負担も軽減します。傾斜がついているため、逆流性食道炎に悩む方にも選ばれています。
- 特徴: 背中まで支える超大型サイズ、体圧分散、高さ調整シート付き
- 素材: ウレタンフォーム、ポリエステルわた
- おすすめな人: 大柄な男性、寝返りが多い人、背中の負担を感じる人
④ ニトリ ホテルスタイルまくら (Nホテル3)
ニトリの枕の中でも絶大な人気を誇るベストセラー。マイクロファイバーわたを贅沢に使用し、ホテルの枕のようなふかふかでリッチな寝心地を手頃な価格で実現しています。洗濯機で丸洗いできる手軽さも人気の理由です。
- 特徴: ふかふかのボリューム感、コストパフォーマンス、丸洗い可能
- 素材: ポリエステル(マイクロファイバー)
- おすすめな人: 柔らかい枕が好きな人、手頃な価格でホテルの寝心地を試したい人
⑤ a.s.b アスビー 横向き寝が楽な枕
その名の通り、横向き寝に特化して設計された枕です。両サイドを高くすることで、横向きになった際に肩の高さを補い、頭から背骨までが一直線になる理想的な寝姿勢をサポート。中央のくぼみは仰向け寝にも対応します。
- 特徴: 横向き寝に最適化された形状、肩にフィットするカーブ
- 素材: ポリエステルわた、ウレタンシート
- おすすめな人: 横向きで寝ることが多い人、いびきが気になる人
⑥ The Pillow (ザ・ピロー) by 新月のぞみ
ストレートネック専門の整体師が開発した、首に悩む人のための枕。7つのポケットに分かれた構造で、中材のパイプを出し入れすることでミリ単位の高さ調整が可能です。自分の首に完璧にフィットさせたい方に支持されています。
- 特徴: 7ポケット構造による緻密な高さ調整、ストレートネック対応
- 素材: ソフトパイプ
- おすすめな人: ストレートネックの人、市販の枕が合わない人
⑦ BlueBlood(ブルーブラッド)
ウレタンとジェルを融合させた、新感覚のハイブリッド素材「BlueBlood」を使用。マシュマロのように柔らかいのに、しっかりと首を支える復元力を併せ持ちます。寝返りをうっても柔軟にフィットする独特の寝心地が特徴です。
- 特徴: ジェルとウレタンのハイブリッド素材、柔軟なフィット感
- 素材: BlueBlood(ハイブリッド素材)
- おすすめな人: 柔らかい枕が好きだが、サポート力も欲しい人
⑧ 王様の夢枕
超極小ビーズとポリエステルわたを絶妙なバランスで配合した、むにゅっとした独特の感触が人気の枕です。流動性の高い素材が頭の形に合わせて自在に動き、どこにも負担のかからない寝心地を実現します。
- 特徴: 超極小ビーズの独特な感触、高いフィット感
- 素材: ポリエステルわた、ポリスチレンビーズ
- おすすめな人: 独特のフィット感を求める人、包み込まれるような寝心地が好きな人
⑨ GOKUMIN グランピロー
「みんなのまくら」を目指し、どんな寝姿勢・体型にもフィットするように設計された枕です。4つの高さ調整シートと5つの部位調整機能により、自分だけのオーダーメイドのような寝心地を作り出せます。
- 特徴: 豊富な高さ調整機能、5分割ウレタンによる部位調整
- 素材: 低反発ウレタンフォーム
- おすすめな人: 自分に合う高さが分からない人、細かく調整したい人
⑩ 無印良品 高さが変えられるそば殻まくら
日本の伝統素材であるそばがらを使用した枕。サイドのファスナーからそばがらの量を調整して、自分好みの高さに変えられるのが最大の特徴です。硬めでしっかりとした寝心地と、優れた通気性が魅力です。
- 特徴: そばがらの量を調整可能、伝統的な硬めの寝心地、優れた通気性
- 素材: そばがら
- おすすめな人: 硬い枕が好きな人、そばがらの自然な感触が好きな人
⑪ 西川 エアー4Dピロー
アスリートにも愛用者が多い「AiR(エアー)」シリーズの枕。立体的な4Dカッティングとハイブリッド素材により、高いフィット感と通気性、そしてスムーズな寝返りを実現します。首元と後頭部で異なる硬さのウレタンを使用し、理想的な寝姿勢をサポートします。
- 特徴: 4D立体構造、優れた通気性、寝返りのしやすさ
- 素材: ウレタンフォーム
- おすすめな人: 寝返りが多い人、スポーツをする人
⑫ モットン やわらか枕
高反発マットレスで有名な「モットン」が開発した枕。首をしっかり支える高反発ウレタンと、頭を優しく包むポリエステルわたの2層構造で、サポート力と柔らかさを両立しています。高さ調整シートも付属。
- 特徴: 高反発と柔らかさの2層構造、寝返りサポート
- 素材: ウレタンフォーム、ポリエステルわた
- おすすめな人: 肩こりに悩む人、寝返りのしやすさを重視する人
⑬ MyeFoam 枕 安眠枕
人間工学に基づいた設計で、頭・首・肩をしっかりサポートする低反発枕。中央のくぼみが頭を安定させ、頸椎の自然なカーブを維持します。コストパフォーマンスの高さから人気を集めています。
- 特徴: 人間工学設計、頸椎サポート、高いコストパフォーマンス
- 素材: 低反発ウレタンフォーム
- おすすめな人: 手頃な価格で質の良い低反発枕を試したい人
⑭ 昭和西川 ホテルモードピロー
昭和西川が手掛ける、ホテルクオリティの枕。ふんわりとしたポリエステルわたの中に、弾力のあるポリエチレンパイプを内蔵した2層式で、柔らかさとサポート力を両立しています。
- 特徴: ホテルのような寝心地、わたとパイプの2層構造
- 素材: ポリエステルわた、ポリエチレンパイプ
- おすすめな人: ホテルの枕が好きだが、適度なサポート力も欲しい人
⑮ aSleep エアスリープ
独自開発の「3Dポリゴンメッシュ」素材を使用し、通気性と高反発性を両立させた枕。ブレインスリープピローと同様に丸洗いが可能で、非常に衛生的です。寝返りもスムーズに打てます。
- 特徴: 優れた通気性と高反発性、丸洗い可能
- 素材: 3Dポリゴンメッシュ(ポリエチレン)
- おすすめな人: 衛生面を重視する人、高反発の寝心地が好きな人
⑯ Yogibo Pillow (ヨギボー ピロー)
「人をダメにするソファ」で有名なYogiboのビーズを使った枕。体にフィットするアウターカバーと、しっかりとしたインナーの組み合わせで、枕としてのサポート力も確保しています。
- 特徴: Yogiboビーズのフィット感、独特の柔らかさ
- 素材: EPS(発泡スチロール)ビーズ
- おすすめな人: Yogiboの感触が好きな人、ユニークな寝心地を求める人
⑰ マニフレックス ピローグランデ
イタリアの高反発寝具ブランド「マニフレックス」の代表的な枕。高反発ながらマシュマロのような柔らかさを持つ独自素材「エリオセルMF®」を使用し、首や肩に優しくフィットします。
- 特徴: 高反発素材エリオセルMF®、柔らかくもしっかりサポート
- 素材: エリオセルMF®
- おすすめな人: 高反発が好きだが、硬すぎるのは苦手な人
⑱ タンスのゲン 洗える枕
家具・寝具のネット通販で人気のタンスのゲンが販売する、非常にリーズナブルな枕。ポリエステルわたを使用し、ふんわりとした寝心地です。気軽に洗濯機で丸洗いできるのが最大の魅力。
- 特徴: 圧倒的なコストパフォーマンス、丸洗い可能
- 素材: ポリエステルわた
- おすすめな人: とにかく安く枕を手に入れたい人、洗い替え用に探している人
⑲ トゥルースリーパー セブンスピロー ウルトラフィット
ショップジャパンが展開する人気寝具シリーズの枕。頭から背中までの7つの部位を一体で支える超大型サイズで、上半身にかかる圧力を広範囲に分散します。特に仰向け寝でのフィット感に優れています。
- 特徴: 頭から背中まで支える大型サイズ、低反発素材
- 素材: ウレタンフォーム
- おすすめな人: 仰向け寝がメインの人、体圧分散性を重視する人
⑳ 無印良品 羽根まくら
水鳥の羽根(フェザー)を100%使用した、昔ながらのシンプルな枕。しっかりとした弾力があり、通気性・吸放湿性に優れています。無印良品らしい手頃な価格も魅力です。
- 特徴: フェザー100%、しっかりとした弾力、天然素材
- 素材: フェザー
- おすすめな人: 硬めの羽根枕が好きな人、自然素材にこだわりたい人
㉑ ASMOT+ エレベーションピロー
睡眠時の呼吸と寝姿勢に着目して開発された枕。気道が確保されやすい独自の形状と、寝返りをスムーズに促すワイド設計が特徴です。素材には通気性の良い3Dメッシュやパイプを使用しています。
- 特徴: 呼吸のしやすさを追求した形状、スムーズな寝返り
- 素材: 3Dメッシュ、ポリエチレンパイプ
- おすすめな人: いびきや睡眠時無呼吸が気になる人
㉒ ジェルトロン Myz α(マイズアルファ)
宇宙船内用衝撃緩衝材の研究から生まれた「ジェルトロン」を使用した枕。体圧分散性、通気性、衛生面に優れ、垂直方向だけでなく、ずれ・ねじれの力も吸収する特性を持ちます。細やかな高さ調整も可能です。
- 特徴: 3次元のずれを吸収、優れた体圧分散性、高い通気性
- 素材: ジェルトロン、発泡ビーズ
- おすすめな人: 寝返りによる肌への負担が気になる人、最高のフィット感を求める人
㉓ CURE:RE THE MAKURA(キュアレ ザ・マクラ)
多くの整体師が認める、整体理論に基づいて作られた枕。頭を乗せるだけで頸椎にかかる負担を軽減し、全身のバランスを整えることを目指しています。独特の3段構造が特徴です。
- 特徴: 整体理論に基づく設計、頸椎の負担軽減
- 素材: エラストマーパイプ、ポリエステルわた
- おすすめな人: 慢性的な体の不調に悩む人、姿勢を改善したい人
㉔ エアウィーヴ ピロー S-LINE
高反発マットレスで有名なエアウィーヴの枕。独自素材「エアファイバー®」を使用し、優れた復元性と通気性を実現しています。両サイドを高くしたS-LINE形状で、横向き寝にもスムーズに対応します。
- 特徴: 高反発エアファイバー®、優れた通気性、丸洗い可能
- 素材: エアファイバー®(ポリエチレン)
- おすすめな人: エアウィーヴのマットレスを使っている人、蒸れにくい枕が欲しい人
㉕ iimin Cカーブベビーピロー
こちらは赤ちゃん用の枕ですが、発想がユニーク。赤ちゃんの背骨のCカーブを保つ設計で、うつ伏せ寝が好きな大人が薄い枕として使うケースもあるようです。非常に低く柔らかいのが特徴です。
- 特徴: 赤ちゃんのCカーブをサポート、非常に低い設計
- 素材: ポリエステルわた
- おすすめな人: うつ伏せ寝用の極薄枕を探している人
㉖ スリーパードクターズピロー
「横寝」と「仰向け寝」の両方で快適な眠りを追求した枕。人間工学に基づいた3Dフォルムが、どちらの寝姿勢でも首や肩にフィット。中材のパイプで高さ調整も可能です。
- 特徴: 横寝と仰向け寝の両立、人間工学デザイン
- 素材: ポリエチレンパイプ
- おすすめな人: 寝姿勢が定まらない人、フィット感を重視する人
㉗ Dr.Layer(ドクターレイヤー)
5枚のレイヤーシートを抜き差しすることで、5mm単位での高さ調整が可能な枕。低反発と高反発のリバーシブル仕様で、好みの寝心地を選べるのも特徴です。
- 特徴: 5mm単位の高さ調整、リバーシブル仕様
- 素材: 低反発・高反発ウレタン
- おすすめな人: 自分に合う高さや硬さが分からない人、徹底的にカスタマイズしたい人
㉘ めりーさんの高反発枕
肩こり・首こりに悩む人のために開発された高反発枕。モールド製法による高密度ウレタンが、沈み込みすぎずに首をしっかりサポートします。寝返りのしやすさも追求されています。
- 特徴: モールド製法高反発ウレタン、首のサポート力
- 素材: 高反発ウレタンフォーム
- おすすめな人: 首こりがひどい人、しっかりしたサポート感が欲しい人
㉙ simmon(シモンズ) ディープスリープピロー
高級ベッドメーカーとして知られるシモンズの枕。7cmと5cmの2種類の高さがあり、低めの設定が特徴です。中材には弾力のあるパイプとふんわりしたわたを使い、寝心地にもこだわっています。
- 特徴: 高級ベッドメーカー製、低めの高さ設定
- 素材: ポリエチレンパイプ、ポリエステルわた
- おすすめな人: 低めの枕が好きな人、シモンズのベッドを使っている人
㉚ スージーAS快眠枕2
いびき対策に特化した枕。横向き寝を促す独自の3D形状と、気道を確保しやすい高さに設計されています。いびきに悩む多くの人から支持を集めています。
- 特徴: いびき防止に特化した3D形状、横向き寝促進
- 素材: 低反発ウレタン
- おすすめな人: いびきを本気で改善したい人、家族からいびきを指摘される人
枕の効果を最大限に引き出す正しい使い方
自分にぴったりの枕を選んでも、使い方が間違っていてはその効果を十分に発揮できません。ここでは、枕の効果を最大限に引き出すための2つの重要なポイント、「正しい当て方」と「マットレスとの相性」について解説します。
枕の正しい当て方
意外と知られていないのが、枕の正しい当て方です。多くの方がやりがちな間違いは、枕に「頭だけ」を乗せてしまうことです。この当て方では、首が枕に支えられず、宙に浮いた状態(首の下に隙間ができた状態)になってしまいます。これでは首の筋肉が緊張し、かえってこりや痛みの原因になりかねません。
正しい当て方のポイントは、「肩口までしっかりと枕を引き寄せる」ことです。
- まず、ベッドに仰向けに寝ます。
- 枕の上部ではなく、肩が枕の下の縁に軽く触れるくらいまで、ぐっと枕を引き寄せます。
- 後頭部だけでなく、首全体が枕に乗っている状態を作ります。
この当て方をすることで、枕が後頭部から首、肩にかけてのラインを一体で支え、首の下の隙間が自然に埋まります。これにより、頸椎が理想的なカーブを保ち、首周りの筋肉がリラックスできるのです。
枕は「頭」を乗せるものではなく、「頭と首」を支えるものと意識することが大切です。最初は少し窮屈に感じるかもしれませんが、これが本来の正しい使い方です。ぜひ今夜から試してみてください。
枕とマットレスの相性も確認しよう
枕選びの際、見落とされがちですが非常に重要なのが「マットレスとの相性」です。枕の理想的な高さは、単体で決まるのではなく、マットレスの硬さによって体がどれくらい沈み込むかによって変わってきます。
- 柔らかいマットレスの場合:
体がマットレスに深く沈み込むため、枕が相対的に高く感じられます。例えば、店頭でちょうど良いと感じた高さの枕でも、自宅の柔らかいマットレスの上で使うと「高すぎる」と感じることがあります。この場合、普段選ぶ高さよりも少し低めの枕がフィットしやすくなります。 - 硬いマットレスの場合:
体がほとんど沈み込まないため、枕の高さをそのまま感じることができます。この場合は、バスタオルなどで測定した理想の高さに比較的近い枕を選んで問題ないでしょう。
このように、枕とマットレスは相互に影響し合う「セット」のような関係です。もし枕を買い替えてもしっくりこない場合は、マットレスとの相性が原因かもしれません。
理想は、枕とマットレスを同時に、あるいは同じ店舗で試して選ぶことですが、それが難しい場合は、現在使っているマットレスの硬さ(沈み込み具合)を考慮に入れて枕を選ぶようにしましょう。特に、マットレスを新しく買い替えた後は、以前使っていた枕が合わなくなるケースが多いので注意が必要です。
枕に関するよくある質問
最後に、枕に関して多くの方が抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。
枕の寿命と買い替えのタイミングは?
枕は消耗品であり、使っているうちに必ず劣化します。素材によって寿命は異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
- ポリエステルわた: 1〜3年
- 羽毛・羽根: 2〜3年
- 低反発・高反発ウレタン: 2〜5年
- パイプ: 3〜5年
- そばがら: 1〜2年(衛生面を考慮)
ただし、これはあくまで目安です。買い替えを検討すべき具体的なサインは以下の通りです。
- 見た目の変化: 中央部分がへこんで、元の高さの3分の2以下になった。形が崩れて元に戻らない。
- 寝心地の変化: 購入時よりも明らかに低くなった、または硬くなったと感じる。弾力性がなくなった。
- 体調の変化: 以前は快適だったのに、最近になって朝起きると首や肩が痛い。
- 衛生的な問題: 臭いや汚れが気になる。素材が偏ってゴツゴツする。
これらのサインが見られたら、それは枕が寿命を迎えた証拠です。快適な睡眠を維持するためにも、早めの買い替えをおすすめします。
枕なしで寝るのは体に良い?悪い?
結論から言うと、ほとんどの人にとっては、枕なしで寝ることは体に悪い影響を与える可能性が高いです。
仰向け寝の場合、枕がないと頭が心臓より低い位置になり、顔のむくみの原因になったり、首のカーブを支えるものがないため首の筋肉に負担がかかったりします。
横向き寝の場合はさらに問題で、肩幅の分だけ頭が大きく下に落ち込むため、首が不自然に曲がり、首や肩を痛める直接的な原因となります。
ただし、ごく一部の例外もあります。例えば、極端なストレートネックの方や、うつ伏せ寝を主とする方、体が深く沈み込む非常に柔らかいマットレスを使っている方などは、枕なしの方が楽に感じる場合があります。
基本的には枕を使うことが推奨されますが、もし枕なしの方が快適だと感じる場合は、無理に使う必要はありません。ただし、その場合でも首や肩に痛みが出ないか、注意深く観察することが重要です。
枕カバーはどのくらいの頻度で洗濯すればいい?
枕カバーは、直接顔や頭皮に触れるため、想像以上に汚れています。寝汗、皮脂、フケ、よだれなどが付着し、それをエサに雑菌やダニが繁殖しやすくなります。これが肌荒れやニキビ、アレルギーの原因になることもあります。
衛生的な睡眠環境を保つため、枕カバーは最低でも週に1回は洗濯することをおすすめします。特に、汗をかきやすい夏場や、皮脂の分泌が多い方、肌が敏感な方は、週に2〜3回洗濯するとより安心です。
枕本体の汚れを防ぎ、長持ちさせるためにも、枕カバーのこまめな洗濯は非常に重要です。
ホテル仕様の枕とは?
「ホテル仕様」や「ホテルスタイル」と名の付く枕に、明確な定義はありません。一般的には、「高級ホテルの客室に置いてあるような、大きめでボリュームのある、ふかふかした寝心地の枕」を指す言葉として使われています。
特徴としては、以下のような点が挙げられます。
- サイズ: 標準より一回り大きい「50×70cm」サイズが多い。
- 中材: 包み込まれるような柔らかさを出すため、羽毛(ダウン・フェザー)や、それに近い感触の極細ポリエステルわた(マイクロファイバーわた)がよく使われます。
- 構造: 柔らかいわたと、それを支えるしっかりしたわたの2層構造になっているものや、羽毛枕と羽根枕を重ねて使うなど、贅沢な仕様のものもあります。
不特定多数の人が利用するホテルの枕は、多くの人に「快適だ」と感じてもらえるよう、比較的クセのない、汎用性の高い作りになっていることが多いです。
枕が合わない時の対処法は?
新しい枕を買ったものの、どうもしっくりこない…そんな時は、すぐに諦めてしまう前にいくつか試せることがあります。
- 高さの微調整:
- 高くしたい場合: 枕の下にバスタオルやハンドタオルを1枚ずつ敷いて、少しずつ高さを足してみる。
- 低くしたい場合: 中材が調整できるタイプなら、中身を少し抜いてみる。調整できないタイプの場合、この方法は使えません。
- 正しい当て方を試す:
「枕の効果を最大限に引き出す正しい使い方」で解説したように、肩口までしっかり枕を引き寄せ、首の下に隙間ができないように当ててみましょう。これだけで寝心地が劇的に改善することがあります。 - 慣らし期間を設ける:
新しい枕は、体が慣れるまで1週間〜2週間ほど時間がかかることがあります。特に、これまで合わない枕に体が「慣れてしまっていた」場合、正しい枕に違和感を覚えることも。数日間は使い続けて様子を見てみましょう。 - マットレスとの相性を考える:
マットレスが柔らかすぎて体が沈み込んでいる場合は、体の下にタオルケットなどを敷いて、沈み込みを少し抑えてみることで、枕とのバランスが取れることがあります。
これらの対処法を試しても、やはり首や肩に痛みが出たり、よく眠れなかったりする場合は、残念ながらその枕はあなたの体には合っていない可能性が高いです。その際は、我慢して使い続けず、今回の記事を参考に、改めて自分に合う枕を探してみることをおすすめします。