【2024年最新】マットレスおすすめ比較ランキング20選!専門家が選び方を徹底解説

マットレスおすすめ比較ランキング、専門家が選び方を徹底解説

「朝起きると体が痛い」「夜中に何度も目が覚める」「寝ても疲れが取れない」といった悩みを抱えていませんか。その原因は、毎日使っているマットレスにあるかもしれません。人生の約3分の1を占める睡眠の質は、日中のパフォーマンスや心身の健康に直結します。そして、その睡眠の質を左右する最も重要な寝具が、マットレスなのです。

しかし、一言でマットレスと言っても、素材や構造、硬さ、価格帯は多種多様です。コイル、ウレタン、ラテックスといった素材の違いから、体圧分散性や反発力といった機能性の違いまで、選択肢は無数に存在します。自分に合わないマットレスを選んでしまうと、腰痛や肩こりの原因になったり、熟睡できなかったりと、かえって健康を損なうことにもなりかねません。

この記事では、膨大な情報の中から自分にとって「最高の寝心地」を見つけ出すために、マットレス選びの基本的な考え方から、具体的な製品比較、さらには購入後のメンテナンス方法まで、網羅的に解説します。まずは、自分に合うマットレスを見つけるための7つの重要なポイントを理解し、その上で最新のおすすめ製品ランキングを参考に、あなたにとって最適な一枚を見つける旅を始めましょう。

自分に合うマットレスを見つけるための選び方7つのポイント

マットレス選びは、単に「硬い」「柔らかい」といった好みだけで決めるべきではありません。自身の体型や体重、睡眠時の癖、さらには生活環境までを総合的に考慮して、最適な一品を選ぶことが快眠への第一歩です。ここでは、マットレス選びで失敗しないために押さえておくべき7つの重要なポイントを、初心者の方にも分かりやすく解説します。これらのポイントを一つひとつ確認することで、膨大な選択肢の中から自分に合ったマットレスを効率的に絞り込めるようになります。

① マットレスの種類と素材で選ぶ

マットレスの寝心地や機能を決定づける最も基本的な要素が、内部に使われている「種類(構造)」と「素材」です。それぞれに異なる特徴があり、メリット・デメリットも様々です。まずは代表的な素材を理解し、自分の好みや体質に合ったものを見つけましょう。

素材の種類 寝心地の特徴 メリット デメリット こんな人におすすめ
ポケットコイル 点で支えるしっかりとしたフィット感 体圧分散性◎、横揺れしにくい 通気性はボンネルコイルに劣る、重い 2人で寝る方、体圧分散を重視する方
ボンネルコイル 面で支える硬めの安定感 耐久性◎、通気性◎、安価 横揺れしやすい、きしみ音が出やすい 体格の良い方、硬めの寝心地が好きな方
高反発ウレタン 押し返す力で寝返りがしやすい 体圧分散性○、寝返りしやすい、軽い 品質が低いとへたりやすい、通気性が低い 腰痛持ちの方、寝返りが多い方
低反発ウレタン 包み込まれるようなフィット感 体圧分散性◎、衝撃吸収性◎ 寝返りしにくい、通気性が低い、温度で硬さが変わる 横向き寝の方、フィット感を重視する方
ハイブリッド コイルとウレタン等の良いとこ取り 各素材のメリットを両立しやすい 構造が複雑で高価になりやすい、重い 機能性を妥協したくない方
ラテックス ゴム特有の強い弾力とフィット感 体圧分散性◎、抗菌性◎、耐久性◎ 高価、ゴムアレルギーの注意、重い 自然素材を好む方、衛生面を気にする方
樹脂(ファイバー) 硬めで通気性が非常に良い 通気性◎、丸洗い可能、軽い クッション性に劣る、きしみ音が出ることがある 汗かきの方、衛生面を最優先する方

ポケットコイル

ポケットコイルマットレスは、一つひとつのコイルスプリングが不織布の小さな袋に包まれて独立しているのが最大の特徴です。体が接する部分のコイルだけが個別に沈み込むため、「点」で体を支える構造になっています。

  • メリット: 体のラインに沿ってきめ細かくフィットし、非常に高い体圧分散性を実現します。 これにより、腰やお尻など特定の部位に圧力が集中するのを防ぎ、理想的な寝姿勢を保ちやすくなります。また、コイルが独立しているため、隣で寝ている人の動きが伝わりにくく、横揺れが少ないのも大きな利点です。2人で同じベッドで寝る場合や、眠りが浅く少しの振動で目が覚めてしまう方に適しています。
  • デメリット: コイルが袋に包まれているため、後述するボンネルコイルに比べると通気性がやや劣る傾向があります。また、コイル数が多く構造が複雑なため、比較的高価で重量もあります。
  • 選び方のポイント: コイルの数(多いほど体圧分散性が高い)、鋼線の太さ(太いほど硬め)、配列(並行/交互)などが寝心地を左右します。

ボンネルコイル

ボンネルコイルマットレスは、複数のコイルスプリングをワイヤーで連結させた、昔ながらの構造です。ベッドに横になると、連結されたコイル全体が沈み込み、「面」で体を支えます。

  • メリット: 体が沈み込みすぎず、畳に布団を敷いたような硬めの寝心地が特徴です。耐久性が高く、へたりにくい点も魅力です。また、内部に空洞が多いため通気性が抜群で、湿気がこもりにくく衛生的です。構造がシンプルなため、比較的リーズナブルな価格帯の製品が多いのもメリットです。
  • デメリット: コイルが連結しているため、横揺れが伝わりやすいという欠点があります。寝返りを打つとベッド全体が揺れる感覚があるため、振動に敏感な方や2人での使用には注意が必要です。また、体圧分散性はポケットコイルに劣り、体のラインへのフィット感は低めです。
  • 選び方のポイント: 体格が良く、沈み込みすぎるマットレスが苦手な方や、硬めの寝心地を好む方におすすめです。

高反発ウレタン

ウレタンフォーム(スポンジのような素材)の一種で、指で押すとすぐに元に戻る、強い反発力を持つのが高反発ウレタンです。マットレスの全面がこの素材で作られているものや、コイルマットレスの上層に使われることがあります。

  • メリット: 適度な硬さと高い反発力で体をしっかりと支え、寝返りが非常にしやすいのが最大の利点です。寝返りは睡眠中の血行を促進し、体温を調節する重要な役割を果たします。腰の部分が沈み込みすぎないため、腰痛対策としても人気があります。また、軽量で扱いやすい製品が多いのも特徴です。
  • デメリット: ウレタン素材は全般的に通気性が低く、湿気がこもりやすい傾向があります。また、品質(特に密度)が低い製品はへたりやすく、数年で腰の部分が凹んでしまうこともあります。
  • 選び方のポイント: 密度の単位である「D(デニシティ)」や、反発力の単位である「N(ニュートン)」が品質の目安になります。腰痛対策を考えるなら、密度30D以上、反発力100N以上が一つの基準とされています。

低反発ウレタン

高反発とは対照的に、指で押すとゆっくりと沈み込み、ゆっくりと元に戻る性質を持つのが低反発ウレタンです。NASAがスペースシャトルの打ち上げ時に宇宙飛行士にかかる衝撃を緩和するために開発した素材として知られています。

  • メリット: 体の形状に合わせてじっくりと沈み込み、包み込まれるような独特のフィット感が得られます。体との間に隙間ができにくいため、体圧分散性に非常に優れており、特に横向きで寝た際の肩や腰への圧迫を和らげます。衝撃吸収性も高いため、寝返りなどの振動が伝わりにくいです。
  • デメリット: 体が沈み込むため、人によっては寝返りがしにくいと感じることがあります。また、通気性が低く熱がこもりやすいため、夏場は蒸れを感じやすいです。素材の特性上、気温が低いと硬くなり、高いと柔らかくなるという温度依存性もあります。
  • 選び方のポイント: フィット感を最優先する方や、横向き寝が多い方におすすめです。通気性が気になる場合は、通気性を高める加工が施された製品や、ジェルを配合した製品を選ぶと良いでしょう。

ハイブリッド

ハイブリッドマットレスは、ポケットコイルやボンネルコイルといったスプリング層の上に、高反発ウレタン、低反発ウレタン、ラテックスなどのクッション層を組み合わせた多層構造のマットレスです。

  • メリット: コイルのサポート力や通気性と、ウレタンのフィット感や体圧分散性など、異なる素材の「良いとこ取り」ができるのが最大の魅力です。各メーカーが独自の組み合わせで理想の寝心地を追求しており、製品ごとの個性が豊かです。例えば、「下層のポケットコイルでしっかり支え、上層の低反発ウレタンでフィット感を高める」といった設計が可能です。
  • デメリット: 構造が複雑になるため、価格が高価になりがちです。また、複数の素材を組み合わせている分、重量も増す傾向にあります。
  • 選び方のポイント: 寝心地に一切妥協したくない、コイルのサポート感もウレタンのフィット感も両方欲しい、という方におすすめです。

ラテックス

ラテックスは、ゴムの木から採取される樹液を原料とする天然素材(または石油から作られる合成素材)です。柔らかさと強い弾力性を両立しているのが特徴です。

  • メリット: ウレタンとは異なる、マシュマロのような柔らかさと、ゴム特有の強い反発力を兼ね備えています。これにより、優れた体圧分散性と寝返りのしやすさを両立します。また、天然の抗菌・防ダニ作用を持つため、衛生面を重視する方にも適しています。耐久性も非常に高く、長期間使用できます。
  • デメリット: 原料が希少なため、非常に高価です。また、ゴム特有の匂いが気になる場合や、ゴムアレルギーの方は使用できません。ウレタン同様に通気性はあまり良くなく、重量もかなりあります。
  • 選び方のポイント: 自然素材にこだわりたい方、予算に余裕があり、長期的に使える高品質なマットレスを求める方におすすめです。

樹脂(ファイバー)

樹脂(ファイバー)マットレスは、ポリエチレンなどの樹脂を細い糸状にし、それを絡み合わせてマットレスの形にしたものです。釣り糸を絡めたような独特の構造をしています。

  • メリット: 内部がほぼ空洞であるため、圧倒的な通気性を誇ります。 湿気が全くこもらず、カビやダニの発生を抑制します。さらに、シャワーなどで丸洗いできる製品が多く、非常に衛生的です。軽量で扱いやすいのもメリットです。
  • デメリット: ウレタンやコイルに比べるとクッション性やフィット感に劣り、硬めの寝心地になります。素材が擦れることで「シャリシャリ」という音が発生することもあります。
  • 選び方のポイント: とにかく衛生面を最優先したい方、汗をかきやすい方、アレルギーが心配な方、介護用などで清潔さを保ちたい場合に最適な選択肢です。

② 体圧分散性の高さで選ぶ(腰痛・肩こり対策)

体圧分散性とは、体に掛かる圧力をマットレス全体に均等に分散させる性能のことです。質の良い睡眠と体の健康を守る上で、この性能は極めて重要です。

私たちの体は、立っているとき、背骨が自然なS字カーブを描いています。睡眠中もこのS字カーブを維持できるのが理想的な寝姿勢です。しかし、マットレスが体に合っていないと、この姿勢が崩れてしまいます。

  • 硬すぎるマットレスの場合: 体の凹凸に対応できず、腰が浮いた状態になります。すると、体の重いお尻や肩甲骨周辺に圧力が集中し、血行不良を引き起こします。これが肩こりや、起床時の腰の痛みにつながります。
  • 柔らかすぎるマットレスの場合: 体の最も重い腰部分が深く沈み込み、背骨が「く」の字に曲がってしまいます。この不自然な姿勢が長時間続くことで、腰周りの筋肉に負担がかかり、腰痛の悪化を招きます。

理想的なのは、体のラインに沿ってマットレスがフィットし、全身を均等な力で支えてくれる状態です。これにより、特定部位への圧迫が避けられ、背骨の自然なS字カーブが保たれます。これが「体圧分散性が高い」状態です。

体圧分散性を重視する場合、ポケットコイル、低反発ウレタン、高反発ウレタン、ラテックスといった素材が有力な候補となります。特に、体の凹凸にきめ細かく対応できるポケットコイルや、包み込むようにフィットする低反発ウレタンは体圧分散性に優れています。腰痛対策としては、沈み込みすぎずにしっかりと支えてくれる高反発ウレタンも非常に人気があります。

③ 適度な反発力で選ぶ(寝返りのしやすさ)

一晩の睡眠中、私たちは平均して20〜30回ほど寝返りを打つと言われています。寝返りは、無意識に行われる非常に重要な生理現象です。

  • 血行促進: 同じ姿勢で寝続けると、体の下になった部分が圧迫されて血行が悪くなります。寝返りはこれを解消し、体の隅々まで血液を循環させる役割があります。
  • 体温調節: 寝返りを打つことで、布団の中にこもった熱や湿気を逃がし、快適な温度と湿度を保ちます。
  • 睡眠サイクルの調整: 寝返りは、レム睡眠とノンレム睡眠の切り替えのタイミングで行われることが多く、睡眠リズムを整える働きもあります。

この重要な寝返りをスムーズに行うために必要なのが、マットレスの「適度な反発力」です。反発力とは、体がマットレスに加えた力に対して、マットレスが押し返してくる力のことです。

  • 反発力が低すぎる(柔らかすぎる)場合: 低反発ウレタンのように体が深く沈み込むマットレスは、寝返りを打つ際に余計な力が必要になります。まるで沼の中でもがくような感覚で、寝返りのたびに無意識に筋力を使い、睡眠の質を妨げてしまう可能性があります。
  • 反発力が高すぎる(硬すぎる)場合: 体がほとんど沈まず、マットレスとの間に隙間ができてしまいます。これでは体圧が分散されず、寝心地も良くありません。

寝返りのしやすさを重視するなら、高反発ウレタン、ラテックス、コイル系のマットレスがおすすめです。これらの素材は、体をしっかりと押し返してくれるため、最小限の力でスムーズに寝返りを打つことができます。特に、腰痛に悩む方は、寝返りがしやすい高反発マットレスを選ぶことで、睡眠中の腰への負担を軽減できる場合があります。

④ 通気性の良さで選ぶ(湿気・カビ対策)

人は、一晩にコップ1杯分(約200ml)の汗をかくと言われています。この汗が気化してできた湿気は、マットレスの内部に溜まりやすく、快適な睡眠を妨げるだけでなく、衛生上の問題を引き起こす原因となります。

マットレスの通気性が悪いと、以下のような問題が発生します。

  • 蒸れによる不快感: 夏場はもちろん、冬場でも布団をかぶることでマットレスとの間に熱と湿気がこもり、寝苦しさの原因となります。
  • カビの発生: 湿気と、フケや皮脂などの汚れを栄養源として、マットレスの内部や裏側にカビが発生しやすくなります。カビはアレルギーや喘息の原因にもなり、健康に悪影響を及ぼします。
  • ダニの繁殖: ダニは高温多湿の環境を好みます。通気性の悪いマットレスは、ダニにとって絶好の繁殖場所となってしまいます。

通気性を最優先するなら、内部に空洞が多いボンネルコイルや、丸洗いできる樹脂(ファイバー)素材が最適です。ポケットコイルも、ウレタンのみのマットレスに比べれば通気性は良好です。

一方、ウレタンやラテックスは素材自体の通気性は高くありません。そのため、これらの素材を選ぶ場合は、通気性を高めるための工夫が凝らされているかチェックしましょう。例えば、ウレタンに多数の穴を開ける「オープンセル構造」や、凹凸加工(プロファイル加工)を施して空気の通り道を作るなどの対策がされた製品がおすすめです。

⑤ 部屋の広さや人数に合ったサイズで選ぶ

マットレスのサイズ選びは、快適な睡眠スペースを確保するだけでなく、部屋全体のレイアウトや生活動線にも影響します。使用する人数や体格、部屋の広さを考慮して、最適なサイズを選びましょう。

サイズ名称 横幅の目安 推奨人数 特徴・おすすめのシーン
セミシングル 約80cm 1人 省スペース。小柄な方や子供部屋、2台並べてキングサイズのように使う場合に。
シングル 約97cm 1人 最も標準的な一人用サイズ。ワンルームや一人暮らしの部屋に最適。
セミダブル 約120cm 1人 ゆったりと寝たい一人用。大柄な方や、寝返りが多い方におすすめ。
ダブル 約140cm 1〜2人 二人用として最もコンパクトなサイズ。部屋のスペースが限られるカップルに。
クイーン 約160cm 2人 二人でゆったりと眠れるサイズ。寝室に余裕があれば快適性が格段に向上。
キング 約180cm 2〜3人 最も大きいサイズ。親子で川の字で寝るなど、広々と使いたいファミリー向け。

セミシングル

幅約80cmと非常にコンパクトなサイズです。ワンルームなどでスペースを最大限に活用したい場合や、小柄な女性、子供部屋に適しています。また、2台並べて設置すると幅160cmのクイーンサイズ相当になるため、将来的にパートナーと寝る可能性がある場合や、それぞれが好みの硬さのマットレスを選びたいカップルにも人気があります。

シングル

幅約97cmで、一人用として最も一般的で標準的なサイズです。製品の種類も最も豊富で、シーツやベッドパッドなどの寝具も手に入りやすいのがメリットです。一人暮らしを始める際の最初の選択肢として最適です。

セミダブル

幅約120cm。シングルよりも約20cm幅が広く、一人で使うとかなりゆったりとした寝心地が得られます。大柄な方や、寝返りをよく打つ方、ベッドの上でリラックスする時間が多い方におすすめです。2人で使うには少し窮屈に感じるでしょう。

ダブル

幅約140cm。2人で寝る場合の最もコンパクトなサイズとされています。ただし、大人2人だと、それぞれが自由に寝返りを打つには少し手狭に感じるかもしれません。部屋のスペースが限られているカップルや、一人で贅沢に広々と使いたい方に適しています。

クイーン

幅約160cm。大人2人がそれぞれ十分なスペースを確保でき、快適に眠れるサイズです。寝室に6畳以上の広さがあれば、ぜひ検討したい選択肢です。お互いの眠りを妨げずに、ゆったりと休むことができます。

キング

幅約180cm。セミシングルを2台並べたサイズよりもさらに広く、最もゆとりのあるサイズです。大人2人に加えて小さなお子様と「川の字」で寝ることも可能です。ホテルのスイートルームのような、この上なく贅沢な睡眠空間を実現できます。

⑥ 搬入・設置のしやすさで選ぶ(圧縮ロール梱包など)

マットレスは非常に大きく、重い家具です。購入前に、自宅の玄関や廊下、階段、エレベーターのサイズを測り、問題なく搬入できるかを確認することが不可欠です。特に、完成品の状態で配送される大型のコイルマットレスは、搬入経路が狭いと部屋まで運び込めないという事態も起こり得ます。

そこで近年主流になっているのが、「圧縮ロール梱包」です。これは、工場でマットレスを特殊な機械で圧縮し、真空状態で丸めて(ロール状にして)梱包する技術です。

  • メリット:
    • コンパクトな荷姿: 段ボール箱に収まるサイズになるため、狭い通路や階段でも楽に搬入できます。
    • 玄関先での受け取りが可能: 宅配便で配送されるため、配送員が部屋の中まで入る必要がありません。
    • 設置が簡単: 箱から出してビニールを剥がすだけで、マットレスが自動的に復元します。
  • 注意点:
    • 復元に時間がかかる: 開封してから本来の厚みや硬さに戻るまで、数時間〜数日かかる場合があります。完全に復元するまでは本来の寝心地を得られません。
    • 一度開封すると元に戻せない: 試しに広げてみて「やっぱりやめたい」と思っても、自分で再圧縮することは不可能です。
    • 重量: コンパクトな見た目でも、中身はマットレスなので非常に重いです。箱を設置場所まで運ぶのには人手が必要な場合があります。

オンラインでマットレスを購入する場合、その多くがこの圧縮ロール梱包で届けられます。マンションやアパートにお住まいの方、一人暮らしの方にとっては、搬入の手間を大幅に削減できる非常に便利な選択肢と言えるでしょう。

⑦ お試し期間や返品保証の有無で選ぶ

どれだけスペックを比較し、レビューを読み込んでも、最終的にそのマットレスが自分の体に合うかどうかは、実際に一定期間寝てみなければ分かりません。 人の体は数分横になっただけでは本当の相性を判断できず、一晩、あるいは数週間使ってみて初めて、その良さや合わない点が見えてくるものです。

そこで重要になるのが、多くのオンラインマットレスブランドが提供している「お試し期間(フリートライアル)」制度です。これは、製品が自宅に届いてから一定期間(60日、100日、120日など)、実際に使用してみて、もし体に合わなければ返品・返金できるという画期的なサービスです。

この制度を利用する際には、以下の点を必ず確認しましょう。

  • 期間の長さ: 一般的には90日以上あれば、様々な体調や季節で試すことができ、十分な判断が可能です。
  • 返品条件:
    • 返送料: 無料の場合と、自己負担(数千円程度)の場合があります。
    • 手数料: 返品手数料が掛からないか確認しましょう。
    • 引き取り方法: 業者が梱包・引き取りに来てくれるのか、自分で梱包して発送する必要があるのか。
    • 汚れや傷: どの程度の汚れまで許容されるか。念のため、お試し期間中はマットレスプロテクターを使用するのが賢明です。
  • 対象製品: ブランドのすべての製品がお試し対象とは限りません。

高価な買い物であるマットレスで失敗するリスクを最小限に抑えるため、お試し期間のある製品を選ぶことは非常に賢明な選択です。この制度があることで、消費者は安心してオンラインでマットレスを購入できるようになりました。

【2024年最新版】マットレスおすすめ比較ランキング20選

ここでは、前述した「選び方の7つのポイント」を基に、数ある製品の中から厳選したおすすめのマットレスをランキング形式で20種類ご紹介します。各製品の特徴やスペック、お試し期間などを比較し、あなたの理想のマットレス探しにお役立てください。

(注:価格やキャンペーン、保証内容は変動する可能性があるため、購入前には必ず各公式サイトで最新情報をご確認ください。)

順位 製品名 素材 硬さ(目安) シングル価格帯(目安) お試し期間 保証期間
1 NELL マットレス ポケットコイル ふつう~やや硬め 75,000円 120日間 10年
2 エマ・マットレス プレミアム ハイブリッド ふつう 100,000円 100日間 10年
3 コアラマットレス ウレタンフォーム ふつう/硬め(リバーシブル) 69,900円 120日間 10年
4 モットン 高反発ウレタン 3種から選択 39,800円 90日間 1年
5 雲のやすらぎプレミアム 高反発ウレタン ふつう 39,800円 100日間
6 GOKUMIN 高反発マットレス 高反発ウレタン 硬め 10,000円前後 30日間 1年
7 LIMNE(リムネ) 低反発ウレタン やわらかめ 69,990円 120日間 3年
8 SOMRESTA(ソムレスタ) 高反発ウレタン 硬め 38,500円 3年
9 源ベッド 夜香ハイグレード ポケットコイル 5種から選択 30,000円前後 2年
10 ニトリ Nスリープ ポケットコイル 3種から選択 40,000円前後 – (店舗で試用可) 5年/30年
11 無印良品 高密度ポケットコイル ポケットコイル ふつう 49,900円 – (店舗で試用可) 3年
12 シモンズ ゴールデンバリュー ポケットコイル 硬め 150,000円前後 2年
13 サータ ポスチャーノーマル ポケットコイル ふつう 140,000円前後 1年
14 IWONU(イウォーヌ) ポケットコイル 3分割で硬さ調整可 109,890円 120日間 10年
15 ブレインスリープマットレス 樹脂(ファイバー) 3分割で硬さ調整可 88,000円 1年
16 マニフレックス モデル246 高反発ウレタン 硬め 42,350円 12年
17 テンピュール オリジナルエリート25 低反発ウレタン やわらかめ 250,000円前後 100日間 10年
18 アイリスオーヤマ エアリーマットレス 樹脂(ファイバー) 硬め 20,000円前後 1年
19 西川 Afit(アフィット) ウレタンフォーム 3種から選択 22,000円前後
20 タンスのゲン 男のマットレス 高反発ウレタン 硬め 8,000円前後 1年

① NELL マットレス

寝返りのしやすさを追求した、腰痛持ちに人気のポケットコイルマットレス。 福岡発のD2Cブランド「NELL」が開発。一般的なマットレスの約2倍の数のポケットコイルを使用し、体の曲線に合わせてきめ細かく体を支えます。特に腰部分のサポートを強化した「センターハード構造」により、寝返りをスムーズに促し、腰への負担を軽減します。120日間の長いお試し期間と10年間の耐久保証が付いており、安心して試せる点も高く評価されています。
参照:NELL公式サイト

② エマ・マットレス プレミアム

ドイツで開発され、世界中で愛用されているエマ・スリープの最上位モデルの一つ。ウレタンフォームとポケットコイルを組み合わせたハイブリッド構造が特徴です。体圧分散性に優れたフォーム層と、通気性とサポート力に優れたポケットコイル層が、快適な睡眠環境を提供します。どんな寝姿勢にもフィットしやすく、振動も伝わりにくいので、パートナーと寝る方にもおすすめです。100日間のお試し期間で、じっくりと寝心地を確かめられます。
参照:エマ・スリープ公式サイト

③ コアラマットレス

オーストラリア発のD2Cマットレスブランドのパイオニア。振動吸収技術に定評があり、マットレスの上でワイングラスを置いたままジャンプしても倒れないCMで話題になりました。最新モデルでは、上下の層をひっくり返すことで「ふつう」と「かため」の2種類の寝心地を選べるリバーシブル仕様になっています。120日間のお試し期間があり、体に合わなければ無料で返品・返金が可能です。
参照:コアラマットレス公式サイト

④ モットン

日本人の体型や腰痛の悩みに合わせて開発された高反発ウレタンマットレス。 体重に応じて「やわらかめ(140N)」「ふつう(170N)」「かため(280N)」の3種類の硬さから選べるのが最大の特徴です。適度な反発力で自然な寝返りをサポートし、腰が沈み込みすぎないように設計されています。価格も比較的手頃で、90日間のお試し期間があるため、高反発マットレスを初めて試す方にも人気です。
参照:モットンジャパン公式サイト

⑤ 雲のやすらぎプレミアム マットレス

「まるで雲の上の寝心地」をコンセプトにした、厚さ17cmの極厚ボリュームが特徴のマットレス。高反発ウレタンをベースに、凹凸加工のアルファマットなど複数の素材を組み合わせた多層構造で、優れた体圧分散性を実現しています。リバーシブル仕様で、季節に合わせて春夏用の面と秋冬用の面を使い分けられるのもユニークな点です。100日間のお試し期間があり、返金保証も付いています。
参照:一番星オンラインショップ

⑥ GOKUMIN 高反発マットレス

高品質ながら圧倒的なコストパフォーマンスで人気を集める日本の寝具ブランド「GOKUMIN」。その中でも定番の高反発マットレスは、1万円を切る価格帯でありながら、しっかりとした寝心地を提供します。硬めの高反発ウレタンが体を支え、底付き感もありません。初めての一人暮らしや、来客用、予算を抑えたいけれど品質にもこだわりたいという方におすすめです。
参照:GOKUMIN公式サイト

⑦ LIMNE(リムネ)

とろけるような“無重力”の寝心地を追求した、新感覚の低反発ウレタンマットレス。 独自開発の「Souffair(スフエアー)」素材を使用し、従来の低反発の課題であった通気性の低さや温度による硬度変化を改善。マシュマロのように柔らかく体にフィットしながらも、寝返りのしやすい適度な反発力を両立しています。120日間のお試し期間があり、デザイン性の高いカバーも魅力です。
参照:LIMNE公式サイト

⑧ SOMRESTA(ソムレスタ)マットレス PREMIUM

睡眠の質を追求するブランド「SOMRESTA」が手掛ける高反発ウレタンマットレス。超高密度のウレタンフォームを使用し、優れた耐久性と高い体圧分散性を実現。 硬めの寝心地で体をしっかりと支え、腰の沈み込みを防ぎます。メッシュ素材のカバーや、ウレタン自体にも通気孔を設けるなど、通気性にも配慮されています。高い品質基準をクリアした、長く使えるマットレスを求める方におすすめです。
参照:SOMRESTA公式サイト

⑨ 源ベッド 夜香ハイグレード

創業90年以上の歴史を持つ日本の老舗ベッドメーカー「源ベッド」のポケットコイルマットレス。自社工場で一貫生産することで、高品質ながら手頃な価格を実現しています。「超高密度」「高密度」「スタンダード」といったコイルの種類や、「ソフト」から「超ハード」まで5段階の硬さが選べるなど、豊富なバリエーションから自分にぴったりの一枚を見つけられるのが魅力です。
参照:源ベッド公式サイト

⑩ ニトリ Nスリープ

「お、ねだん以上。」でおなじみのニトリが開発したオリジナルマットレスシリーズ。上層と下層でコイルの硬さを変えた「2層式ポケットコイル」が特徴で、フィット感とサポート力を両立しています。「ハード」「レギュラー」「ソフト」の3つの硬さから選べ、全国の店舗で実際に寝心地を試せるのが大きなメリットです。シリーズのラインナップも豊富で、予算や好みに合わせて選べます。
参照:ニトリ公式サイト

⑪ 無印良品 高密度ポケットコイルマットレス

シンプルなデザインと品質の高さで人気の無印良品。そのマットレスも、多くのファンに支持されています。体を点で支える高密度のポケットコイルを使用し、自然な寝姿勢をサポート。エッジ部分のコイルを強化することで、ベッドの端に座った際の型崩れを防ぎ、有効面積を広く使えるように工夫されています。無印良品のベッドフレームと合わせて、統一感のある寝室を作りたい方にも最適です。
参照:無印良品公式サイト

⑫ シモンズ ゴールデンバリュー

「世界のベッド」として知られる、高級ホテルでも多数採用されている老舗ブランド「シモンズ」。その代名詞ともいえるのが、この「ゴールデンバリュー」です。線径1.9mmの少し太めのポケットコイルを使用し、しっかりとしたサポート力と安定感のある寝心地が特徴。長年の研究に裏打ちされた品質と信頼性で、ワンランク上の眠りを求める方から絶大な支持を得ています。
参照:シモンズ公式サイト

⑬ サータ ポスチャーノーマル

全米ホテルシェアNo.1を誇るベッドブランド「サータ」。そのポケットコイルマットレスは、荷重がかかりやすい腰やお尻の部分に硬めのコイルを配置する「ゾーニング配列」が特徴です。「ポスチャーノーマル」は、サータの中でも標準的な硬さで、バランスの取れた寝心地を提供します。体圧分散と正しい寝姿勢の維持を科学的に追求した、信頼性の高い一枚です。
参照:Serta公式サイト

⑭ IWONU(イウォーヌ)

「睡眠の最適化」を掲げる日本の寝具ブランド。最大の特徴は、マットレスが頭・腰・脚の3つのパーツに分かれており、それぞれのパーツの硬さを「ソフト」「レギュラー」「ハード」から自由に組み合わせられる点です。これにより、自分の体型や悩みに合わせて寝心地をカスタマイズ可能。パーツの入れ替えでローテーションも簡単に行え、へたりを軽減できます。120日間のお試し期間も付いています。
参照:IWONU公式サイト

⑮ ブレインスリープマットレス

「脳が眠る」をコンセプトに、最高の睡眠を科学的に追求するブランド「ブレインスリープ」。このマットレスはポリエチレン樹脂(ファイバー)素材でできており、90%以上が空気層という圧倒的な通気性を誇ります。シャワーで丸洗いできるため、非常に衛生的。頭・腰・脚の3つのパーツで硬さが異なり、足元を高く設計することで血行を促す「脚上げ構造」もユニークです。
参照:ブレインスリープ公式サイト

⑯ マニフレックス モデル246

イタリア発の高反発マットレスのパイオニア「マニフレックス」。その中でも「モデル246」は、世界中で愛されているロングセラーのスタンダードモデルです。芯材には独自開発の高反発フォーム「エリオセル」を使用し、硬めでしっかりとした寝心地。体圧を均等に分散し、理想的な寝姿勢を保ちます。12年という長期保証も、品質への自信の表れです。
参照:マニフレックス公式サイト

⑰ テンピュール オリジナルエリート25

低反発素材の代名詞ともいえるブランド「テンピュール®」。その「オリジナルコレクション」は、ブランドの原点である、体にぴったりとフィットする独特の感覚を最も体感できるシリーズです。「オリジナルエリート25」は厚さ25cmのモデルで、サポート層とコンフォート層の絶妙なバランスにより、無重力のような解放感と確かなサポート力を両立しています。
参照:テンピュール公式サイト

⑱ アイリスオーヤマ エアリーマットレス

家電や生活用品で知られるアイリスオーヤマが開発した、樹脂(ファイバー)素材のマットレス。三次元スプリング構造の「エアロキューブ®」を採用し、優れた通気性と体圧分散性、反発力を実現しています。カバーも中材も丸洗い可能で、いつでも清潔。折りたたみタイプも多く、収納や持ち運びにも便利です。手頃な価格で衛生的なマットレスを求める方におすすめです。
参照:アイリスオーヤマ公式サイト

⑲ 西川 Afit(アフィット)

創業450年以上の歴史を持つ老舗寝具メーカー「西川」。そのノウハウを活かして開発されたのが、ウレタンマットレスシリーズ「Afit(アフィット)」です。体のラインに合わせてフィットする凹凸構造と、8cmという十分な厚みで、床に直接敷いても底付き感がありません。硬さも選べ、三つ折りタイプで収納も簡単。品質と信頼性を重視する方に適しています。
参照:西川公式サイト

⑳ タンスのゲン 男のマットレス

家具・寝具のネット通販で人気の「タンスのゲン」が手掛ける、コストパフォーマンスに優れた高反発マットレス。硬さ220Nという超ハードな寝心地と、汗や臭いが気になる男性向けに竹炭を配合した消臭機能が特徴です。10cmの厚みがあり、一枚でしっかりと体を支えます。非常に手頃な価格なので、とにかく硬いマットレスが欲しい方や、初めての高反発マットレスとして試してみたい方に人気です。
参照:タンスのゲン本店サイト

【悩み・目的別】おすすめのマットレスを紹介

マットレス選びでは、「ランキング上位だから」という理由だけで決めるのではなく、自分自身の悩みやライフスタイルに合っているかという視点が非常に重要です。ここでは、よくある悩みや目的別に、どのようなタイプのマットレスが適しているかを解説します。

腰痛や肩こりに悩む方向けのマットレス

腰痛や肩こりの主な原因は、睡眠中の不自然な寝姿勢にあります。マットレスが柔らかすぎて腰が沈み込んだり、硬すぎて腰が浮いてしまったりすると、特定の部位に負担が集中し、痛みにつながります。

この悩みを解決するためには、以下の2つの性能を兼ね備えたマットレスがおすすめです。

  1. 優れた体圧分散性: 体の凹凸に合わせてフィットし、圧力を全身に均等に分散させる性能。これにより、腰やお尻、肩などへの負担を和らげます。
  2. 適度な反発力: 体が沈み込みすぎず、スムーズな寝返りをサポートする力。寝返りによって血行が促進され、筋肉の緊張がほぐれます。

これらの条件を満たすマットレスとして、「高反発ウレタン」や「ポケットコイル」が最も有力な選択肢となります。

  • 高反発ウレタン: 体を面でしっかりと支え、腰の沈み込みを防ぎます。反発力が高いため、楽に寝返りが打てます。(例:モットン、SOMRESTA)
  • ポケットコイル: 独立したコイルが点で体を支え、きめ細かくフィットします。特に腰部分のサポートを強化した「センターハード構造」を持つ製品は、理想的な寝姿勢を保つのに効果的です。(例:NELLマットレス、ニトリ Nスリープ)

低反発ウレタンも体圧分散性は高いですが、体が沈み込みやすいため、腰痛持ちの方は慎重に選ぶ必要があります。試す場合は、お試し期間を利用して、実際に腰への負担がないかを確認しましょう。

コスパ最強!安くて質の良いマットレス

「マットレスは欲しいけれど、あまり予算はかけられない」「安くても、すぐにへたってしまうような粗悪品は避けたい」と考える方は多いでしょう。コストパフォーマンスを重視する場合、「安さ」と「品質」のバランスを見極めることが重要です。

安くて質の良いマットレスを選ぶポイントは以下の通りです。

  • 素材で選ぶ: 一般的に、ボンネルコイルや、シンプルな構造の高反発ウレタンは、製造コストが比較的安く、手頃な価格帯の製品が多く見られます。
  • 構造で選ぶ: 複雑な多層構造ではなく、単層(モノブロック)のウレタンマットレスなどは、価格を抑えやすい傾向にあります。
  • ブランドで選ぶ: D2C(Direct to Consumer)ブランドは、中間マージンをカットすることで、高品質な製品を比較的安価に提供しています。(例:GOKUMIN、タンスのゲン)
  • 保証やレビューを確認する: 安価な製品でも、メーカー保証が付いているか、第三者のレビュー評価が高いかなどを確認することで、品質の目安になります。

具体的には、1万円前後から購入できるGOKUMINの高反発マットレスや、2万円台から手に入るアイリスオーヤマのエアリーマットレスなどは、価格を抑えつつも一定の品質を確保しており、コストパフォーマンスを重視する方に人気です。

一人暮らしにおすすめのコンパクトなマットレス

一人暮らしの部屋、特にワンルームや1Kでは、ベッドが占めるスペースは非常に大きくなります。そのため、マットレス選びでは「サイズ」と「搬入のしやすさ」が重要なポイントになります。

  • サイズ: 部屋の広さに合わせて、セミシングル(幅約80cm)またはシングル(幅約97cm)を選ぶのが基本です。部屋のレイアウトを考え、ベッドを置いても生活動線が確保できるかを確認しましょう。
  • 搬入・設置: 圧縮ロール梱包で配送されるマットレスが断然おすすめです。コンパクトな箱で届くため、エレベーターのないアパートや狭い廊下でも簡単に搬入できます。開封も一人で手軽に行えます。オンラインで販売されているマットレスの多くはこの形式を採用しています。
  • 収納性: 部屋を広く使いたい場合は、三つ折りタイプのマットレスも選択肢に入ります。日中は折りたたんで収納することで、スペースを有効活用できます。(例:西川 Afit、アイリスオーヤマ エアリーマットレス)

ランキングで紹介した製品の多くは圧縮ロール梱包に対応しており、シングルサイズも展開されているため、一人暮らしの方でも選びやすいでしょう。

手入れが楽な折りたたみ式マットレス

折りたたみ式マットレス(特に三つ折りタイプ)は、手入れのしやすさと収納性の高さが魅力です。

  • メリット:
    • 省スペース: 使わないときは折りたたんでクローゼットや部屋の隅に収納でき、部屋を広く使えます。
    • 手入れが簡単: 自立させることができるため、気軽に立てかけて湿気を逃がすことができます。陰干しが非常に楽です。
    • 持ち運びやすい: 軽量な製品が多く、部屋から部屋への移動や、引っ越しの際にも便利です。
  • デメリット:
    • 折り目部分の寝心地: 折り目の部分に若干の違和感を覚えたり、その部分からへたりやすくなったりすることがあります。
    • 厚みの限界: あまりに分厚いと折りたためないため、厚みのある一枚板のマットレスに比べると、寝心地や耐久性で劣る場合があります。

ウレタン素材や樹脂(ファイバー)素材のマットレスに三つ折りタイプが多く見られます。西川の「Afit」やアイリスオーヤマの「エアリーマットレス」などは、手入れのしやすさを重視する方から人気があります。

衛生的に使える洗えるマットレス

マットレスは汗や皮脂を吸収しやすく、ダニやカビの温床になりがちです。特にアレルギー体質の方や、小さなお子様がいるご家庭では、衛生面が気になるところでしょう。

「洗える」ことを最優先するなら、樹脂(ファイバー)素材のマットレスが唯一無二の選択肢となります。

  • 洗い方: ほとんどの製品で、カバーはもちろん、中材(樹脂ファイバー)そのものをシャワーなどで水洗いできます。ホコリやダニの死骸、アレルゲンを物理的に洗い流せるため、この上なく清潔な状態を保てます。
  • 速乾性: 内部がほぼ空気でできているため、水切れが良く、陰干しすればすぐに乾きます。

代表的な製品としては、ブレインスリープマットレスやアイリスオーヤマのエアリーマットレスが挙げられます。これらの製品は、圧倒的な通気性も兼ね備えているため、日常的な湿気対策としても非常に優れています。衛生面を何よりも重視する方にとっては、最適な選択と言えるでしょう。

人気のマットレスブランド・メーカーの特徴

NELL:寝返りを科学するD2Cブランド、エマ・スリープ:ドイツ発の睡眠テクノロジー企業、コアラマットレス:オーストラリア発のD2Cブランド、GOKUMIN:高コスパを実現する日本の寝具ブランド、ニトリ:店舗で試せる家具・インテリア大手、無印良品:シンプルで機能的な暮らしを提案、シモンズ:世界が認める老舗高級ベッドメーカー

マットレス市場には、それぞれ異なる哲学や強みを持った数多くのブランドが存在します。ここでは、特に人気の高いブランド・メーカーの特徴を深掘りし、その魅力に迫ります。ブランドの背景を知ることで、製品選びの参考になるはずです。

NELL(ネル)

NELLは、「寝返り」に科学的にアプローチする日本のD2C寝具ブランドです。福岡に拠点を置く株式会社Morghtが運営しています。睡眠中の寝返りがスムーズに行えることが快眠の鍵であると考え、一般的なマットレスの約2倍ものポケットコイルを内蔵し、腰部分の反発力を高めた「センターハード構造」を採用しています。これにより、寝返りの際のエネルギー消費を抑え、睡眠の質を高めることを目指しています。120日間のお試し期間や10年保証といった手厚いサポートも特徴で、顧客との長期的な関係性を重視する姿勢が伺えます。
参照:NELL公式サイト

エマ・スリープ

エマ・スリープは、ドイツ・フランクフルトで生まれた、世界的に展開する睡眠テクノロジー企業です。製品開発には睡眠科学者や神経科学者、エンジニアが関わり、科学的根拠に基づいたマットレス設計を行っています。ウレタンやコイルなど、様々な素材の長所を組み合わせたハイブリッド構造のマットレスを得意とし、どんな体型・寝姿勢の人にもフィットする「万人向け」の寝心地を追求しています。世界30カ国以上で数々のアワードを受賞しており、その品質は国際的にも高く評価されています。
参照:エマ・スリープ公式サイト

コアラマットレス

コアラマットレスは、オーストラリア発のD2C寝具ブランドで、日本におけるオンラインマットレス市場の先駆者です。マットレスの上でワイングラスが揺れないCMで有名になったように、振動吸収技術に大きな強みを持っています。パートナーの寝返りなどが気にならないため、2人で寝る方に特に支持されています。また、売上の一部をコアラの保護団体に寄付するなど、環境や社会貢献への意識が高いのもブランドの特徴です。リバーシブルで硬さを変えられるなど、ユーザーの好みに柔軟に対応する製品開発も行っています。
参照:コアラマットレス公式サイト

GOKUMIN

GOKUMINは、「極上の睡眠を、すべての人に。」をコンセプトに、高品質な製品を手に取りやすい価格で提供する日本の寝具ブランドです。企画から製造、販売までを一貫して管理することで中間コストを削減し、圧倒的なコストパフォーマンスを実現しています。高反発・低反発のウレタンマットレスから、ハイブリッドマットレス、枕、布団まで、幅広いラインナップを展開しており、ユーザーの多様なニーズに応えています。初めてマットレスを購入する方や、予算を抑えたいけれど品質には妥協したくないという方に最適なブランドです。
参照:GOKUMIN公式サイト

ニトリ

「お、ねだん以上。」のキャッチコピーで知られる、日本を代表する家具・インテリア小売企業。 ニトリの強みは、なんといっても全国に展開する店舗で、実際に製品を試せる点にあります。オリジナルマットレス「Nスリープ」シリーズは、ポケットコイルを中心に豊富なラインナップを揃え、硬さや機能性の異なる様々なモデルから選べます。長年の商品開発で培われたノウハウと、大規模生産によるコストメリットを活かし、品質と価格のバランスが取れた製品を提供しています。
参照:ニトリ公式サイト

無印良品

「しるしのない良い品」をコンセプトに、シンプルで機能的な生活雑貨や家具を展開するブランド。 無印良品のマットレスは、そのブランド哲学を体現するように、華美な装飾を排した実直な作りが特徴です。特に高密度ポケットコイルマットレスは、しっかりとしたサポート力と自然な寝心地で根強い人気を誇ります。脚付マットレスは、ベッドフレームとマットレスが一体化した人気商品で、ミニマルな暮らしを求める層に支持されています。無印良品のベッドフレームや寝具と組み合わせることで、統一感のある落ち着いた寝室空間を演出できます。
参照:無印良品公式サイト

シモンズ

1870年にアメリカで創業した、150年以上の歴史を誇る老舗高級ベッドメーカー。 ポケットコイルを世界で初めて商業化したことで知られ、その品質と技術力は世界中の高級ホテルで採用されていることからも証明されています。シモンズのポケットコイルは、特殊な不織布の袋にコイルを閉じ込めることで、耐久性と通気性を高めているのが特徴です。「世界のベッド」と称される信頼性と、長年培われた伝統に裏打ちされた上質な寝心地は、まさに“眠りの最高峰”を求める方にふさわしい選択肢と言えるでしょう。
参照:シモンズ公式サイト

マットレスを長く清潔に使うためのお手入れ方法

定期的にマットレスの向きを変える、敷きパッドやシーツをこまめに洗濯する、マットレスプロテクターを活用する、定期的に立てかけて湿気を逃がす

高価なマットレスを一度購入したら、できるだけ長く、快適な状態で使い続けたいものです。適切なメンテナンスを行うことで、マットレスの寿命を延ばし、衛生的な睡眠環境を保つことができます。ここでは、今日から実践できる簡単なお手入れ方法をご紹介します。

定期的にマットレスの向きを変える

同じ位置、同じ向きでマットレスを使い続けると、体重が最もかかりやすい腰の部分からへたってきてしまいます。このへたりを均一にし、寿命を延ばすために有効なのが「ローテーション」です。

  • 頻度: 3ヶ月に1回を目安に行いましょう。
  • 方法:
    1. 上下を入れ替える: 頭側と足側を180度回転させます。
    2. 裏表をひっくり返す(両面仕様の場合): マットレスを裏返します。

多くのマットレスは片面仕様(裏返すことが想定されていない)ですが、両面仕様の製品であれば、上下の入れ替えと裏返しを交互に行うことで、より効果的にへたりを防げます。製品の取扱説明書で、自分のマットレスが両面仕様か片面仕様かを確認しておきましょう。

敷きパッドやシーツをこまめに洗濯する

睡眠中にかく汗や、体から出る皮脂、フケなどは、シーツを通り抜けてマットレス本体にまで浸透してしまいます。これが汚れや臭い、カビ、ダニの発生原因となります。

マットレス本体を直接汚さないために、必ずベッドパッド(敷きパッド)とシーツを併用しましょう。そして、これらを最低でも週に1回は洗濯する習慣をつけることが大切です。特に夏場や汗をかきやすい方は、より頻繁に交換することをおすすめします。こまめに洗濯することで、常に清潔な状態で眠りにつくことができます。

マットレスプロテクターを活用する

敷きパッドやシーツだけでは防ぎきれない、液体による汚れ(飲み物、汗、おねしょなど)からマットレスを完璧に守りたい場合に非常に有効なのが「マットレスプロテクター」です。

マットレスプロテクターは、シーツの下に敷く薄いカバーで、表面は通常の布地ですが、裏面に防水・防汚加工が施されています。 これにより、液体がマットレス本体に染み込むのを物理的にシャットアウトします。透湿性のある素材を選べば、防水でありながら蒸れにくい快適な寝心地を保てます。

小さなお子様やペットがいるご家庭はもちろん、マットレスを絶対に汚したくないというすべての方におすすめのアイテムです。お試し期間中のマットレスに使用すれば、万が一の汚れを気にせず安心して試すことができます。

定期的に立てかけて湿気を逃がす

マットレスの裏側は、床板やベッドフレームと接しているため、特に湿気が溜まりやすい場所です。カビの多くは、このマットレスの裏側から発生します。

これを防ぐために、月に1回程度、マットレスを壁に立てかけて、裏面に風を当てる習慣をつけましょう。数時間、部屋の窓を開けて換気しながら陰干しするだけで、内部に溜まった湿気を効果的に放出できます。

ただし、コイルマットレスなどは非常に重いため、立てかける際は壁や床を傷つけないように注意し、無理のない範囲で行ってください。三つ折りマットレスであれば、自立させて干せるため、この作業が非常に楽になります。

マットレスに関するよくある質問

マットレスの寿命と買い替えのサイン、マットレスの正しい捨て方・処分方法、マットレスの上に何を敷くべきか、お試し期間(トライアル)の注意点、マットレスにカビが生えたときの対処法

ここでは、マットレスの購入を検討している方や、すでにお使いの方が抱きやすい疑問について、Q&A形式でお答えします。

マットレスの寿命は何年?買い替えのサインは?

マットレスの寿命は、使われている素材や品質、使用状況によって大きく異なります。一般的な目安は以下の通りです。

  • 低反発・高反発ウレタン: 3年〜8年(密度が低いものは寿命が短い傾向)
  • ボンネルコイル: 6年〜10年
  • ポケットコイル: 8年〜12年
  • ラテックス: 8年〜10年以上
  • 樹脂(ファイバー): 5年〜8年

ただし、これらはあくまで目安です。年数にかかわらず、以下のような「買い替えのサイン」が現れたら、交換を検討する時期です。

  • 中央部分の明らかなへこみ: 人型の跡がつき、寝返りがしにくくなったり、腰が痛くなったりする。
  • 寝心地の悪化: 購入当初に比べて、柔らかすぎたり、底付き感があったりする。
  • きしみ音: コイルマットレスで、寝返りを打つたびにギシギシと音が鳴る。
  • カビやひどい汚れ: 衛生状態が悪化し、アレルギーの原因にもなる。
  • 朝起きたときの体の痛み: 以前はなかったのに、首や肩、腰に痛みを感じるようになった。

質の悪い睡眠は健康に直結するため、寿命が来たマットレスを使い続けることは避けましょう。

マットレスの正しい捨て方・処分方法は?

マットレスはサイズが大きいため、通常のゴミとして捨てることはできません。自治体のルールに従って、正しく処分する必要があります。主な処分方法は以下の通りです。

  1. 自治体の粗大ゴミとして出す: 最も一般的な方法です。お住まいの自治体のウェブサイトや電話で申し込み、指定された手数料(数百円〜二千円程度)の処理券を購入し、指定の日時・場所に運び出します。
  2. 不用品回収業者に依頼する: 費用は高くなりますが、電話一本で自宅まで引き取りに来てくれるため、手間がかかりません。搬出もすべて任せられます。
  3. 新しいマットレス購入店の引き取りサービスを利用する: 新しいマットレスを購入する店舗によっては、古いマットレスを有料または無料で引き取ってくれる場合があります。購入前に確認してみましょう。
  4. リサイクルショップやフリマアプリで売る: ブランド品や使用期間が短い、状態の良いマットレスであれば、買い取ってもらえたり、売れたりする可能性があります。

マットレスの上に直接寝てもいい?何を敷くべき?

マットレスの上に直接寝ることは、絶対におすすめできません。 衛生面とマットレスの寿命の両方に悪影響を及ぼします。

睡眠中にかく大量の汗や皮脂がマットレスに直接吸収され、シミや臭い、カビ、ダニの温床となってしまいます。一度汚れると、マットレス本体を丸洗いすることは非常に困難です。

マットレスを清潔に長く使うために、必ず以下の寝具を敷いてください。

  1. マットレスプロテクター(推奨): マットレスの一番上に敷き、防水・防汚の役割を果たします。
  2. ベッドパッド(敷きパッド): プロテクターの上(または直接マットレスの上)に敷き、汗を吸収し、寝心地を調整します。
  3. ボックスシーツ: ベッドパッドを覆うようにマットレス全体に被せ、肌触りを良くし、汚れを防ぎます。

「シーツ → ベッドパッド → マットレス」の順番が基本ですが、より完璧に保護したい場合は「シーツ → ベッドパッド → プロテクター → マットレス」の順で重ねると良いでしょう。

お試し期間(トライアル)とは?注意点はある?

お試し期間(フリートライアル)とは、主にオンラインでマットレスを販売するブランドが提供しているサービスで、購入した製品を自宅で一定期間(例:100日間)実際に使用し、もし体に合わなければ返品・返金できる制度です。

実際に寝てみないと分からないマットレス選びの不安を解消してくれる画期的なサービスですが、利用する際にはいくつか注意点があります。

  • 返品条件の確認: 返送時の送料が無料か自己負担か、手数料はかかるか、返品の際の梱包は誰が行うかなど、細かい条件を事前に必ず確認しましょう。
  • 期間の起算日: 「注文日」からなのか、「商品到着日」からなのかを確認します。
  • 汚れ・破損: 故意の破損や、ひどい汚れがある場合は返品対象外になることがあります。お試し期間中は、マットレスプロテクターを使用するのが賢明です。
  • 対象製品: ブランドのすべての製品が対象とは限りません。購入したい製品がお試し期間の対象になっているかを確認しましょう。

マットレスにカビが生えたときの対処法は?

マットレスに黒い点々としたカビを見つけてしまった場合、早急な対処が必要です。ただし、完全に除去するのは非常に難しいと理解しておきましょう。

  • 初期段階の対処法:
    1. ゴム手袋とマスクを着用します。
    2. 消毒用エタノールをスプレーボトルに入れ、カビの部分に吹きかけます。
    3. 1時間ほど放置した後、ぬるま湯で濡らして固く絞った布で、カビをこすらないようにトントンと叩きながら拭き取ります。
    4. 最後に、ドライヤーや扇風機で完全に乾燥させます。
  • 注意点:
    • カビ取り剤(塩素系漂白剤)は、マットレスの生地を傷めたり、変色させたりする可能性があるため、使用は避けるのが無難です。
    • カビが内部の深いところまで繁殖してしまっている場合、表面的な除去では解決しません。健康への影響を考えると、買い替えを検討するのが最も安全な選択です。

何よりも、定期的に湿気対策を行い、カビを発生させない「予防」が最も重要です。