一日の終わり、心と体をリラックスさせ、質の高い睡眠へと導いてくれるパジャマ。中でも、天然素材である「綿(コットン)100%」のパジャマは、その優れた機能性と優しい肌触りから、多くの人に愛され続けています。なぜ綿100%のパジャマがこれほどまでに支持されるのでしょうか。
この記事では、綿100%パジャマが持つ魅力の核心に迫ります。まず、パジャマそのものが睡眠の質をいかに高めるかという基本的な理由から解き明かし、綿素材ならではの4つの大きなメリットと、知っておきたいデメリットを詳しく解説します。
さらに、シルクやリネン、化学繊維といった他の素材との比較を通じて、綿の特性をより深く理解し、後悔しないための選び方を「生地の種類」「季節」「サイズ感」「機能性」といった具体的な視点から徹底的にガイドします。
そして、この記事の核となる「綿100%パジャマのおすすめ20選」では、定番ブランドからこだわりの専門ブランドまで、それぞれの特徴を紹介。購入場所や長持ちさせるためのお手入れ方法、よくある質問にもお答えし、あなたが理想の一着に出会うためのすべてを網羅しました。
この記事を読めば、あなたにぴったりの綿100%パジャマが見つかり、毎日の眠りがより深く、快適なものになるでしょう。
目次
綿100%パジャマとは
綿100%パジャマとは、その名の通り、天然の植物繊維である綿花(コットンボール)から作られた糸のみを使用して織り上げ、または編み上げられた生地で作られたパジャマのことです。化学繊維などを一切含まず、綿素材そのものの特性を最大限に活かした寝間着として、古くから世界中の人々に親しまれてきました。
綿は、アオイ科ワタ属の植物の種子から取れる繊維で、その歴史は紀元前5000年にも遡るといわれています。人類の衣料文化と非常に深いつながりを持ち、Tシャツやタオル、下着など、私たちの生活に欠かせない最もポピュラーな素材の一つです。
その人気の理由は、優れた機能性と汎用性にあります。綿繊維は、中心部が空洞になっている「中空構造」をしており、この構造が水分をたっぷりと吸収し、同時に通気性を確保するという、相反するような特性を両立させています。また、繊維の先端が丸みを帯びているため、肌に触れたときの感触が非常に柔らかく、チクチクとした刺激が少ないのも大きな特徴です。
こうした特性から、パジャマという「睡眠中の快適性を追求する衣類」において、綿は理想的な素材とされています。寝ている間にかく汗をしっかりと吸収・発散し、肌を常にサラサラの状態に保ちます。また、その優しい肌触りは、心身をリラックスさせ、安らかな眠りへと誘う助けとなります。丈夫で洗濯にも強く、日常的なケアがしやすい点も、毎日使うパジャマとして選ばれる重要な要素です。
パジャマが睡眠の質を高める理由
私たちは毎日、当たり前のようにパジャマに着替えて眠りにつきますが、この「パジャマに着替える」という行為そのものが、実は睡眠の質を大きく左右する重要な役割を担っています。スウェットやジャージ、あるいは日中着ていた部屋着のままで寝るのと、パジャマに着替えて寝るのとでは、眠りの深さや翌朝のすっきり感に違いが生まれるのです。その理由は、主に以下の3つの点に集約されます。
第一に、「入眠儀式」としてのスイッチング効果です。
私たちの脳と体は、特定の行動と特定の状態を結びつけて記憶する性質があります。「パジャマに着替える」という行為を毎晩繰り返すことで、それが「これから眠る時間である」という合図、すなわち「入眠儀式(スリープ・リチュアル)」となります。この儀式によって、心と体は日中の活動モードから自然とリラックスした休息モードへと切り替わり、スムーズな入眠を促します。これは、赤ちゃんに毎日同じ子守唄を歌って寝かしつけるのと同じ原理です。意識的にオン・オフの切り替えを行うことで、脳は「眠る準備ができた」と認識し、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を促進させるのです。
第二に、睡眠中の生理的変化への対応です。
人間は眠っている間に、体温調節や発汗といった重要な生理活動を行っています。特に、人は一晩でコップ1杯分(約200ml)もの汗をかくといわれており、この汗を適切に処理できなければ、不快感で夜中に目が覚めてしまう原因となります。パジャマは、この寝汗を素早く吸収し、発散させることで、衣服内や寝具との間の温度・湿度、いわゆる「寝床内環境」を快適な状態に保つ役割を果たします。吸湿性の低い素材の服で寝ると、汗で衣服が肌に張り付き、その気化熱で体温が奪われて寝冷えを起こしたり、蒸れによる不快感で眠りが浅くなったりします。
第三に、体を締め付けないリラックス効果です。
質の高い睡眠には、心身ともにリラックスした状態であることが不可欠です。日中に着る服の多くは、見た目や動きやすさを重視して体にフィットするデザインになっています。しかし、睡眠中に体を締め付ける服は、血行を妨げ、無意識のうちに体にストレスを与えてしまいます。特に、ウエストのゴムがきつすぎたり、肩周りが窮屈だったりすると、寝返りを妨げる原因にもなります。寝返りは、睡眠中に体の同じ部分に圧力がかかり続けるのを防ぎ、血行を促進するための重要な生理現象です。パジャマは、この寝返りを妨げないよう、ゆったりとしたリラックスできるパターン(型紙)で設計されています。体を解放し、ストレスフリーな状態を保つことで、より深いリラックス状態へと導き、睡眠の質を向上させるのです。
このように、パジャマは単なる寝間着ではなく、快適な睡眠環境を整え、心と体を眠りの世界へといざなうための科学的な根拠に基づいた機能的な衣類なのです。そして、その中でも綿100%のパジャマは、これらの役割を非常に高いレベルで満たすことができる、優れた選択肢といえます。
綿100%パジャマが選ばれる4つのメリット
数あるパジャマの素材の中でも、なぜ特に「綿100%」が多くの人々に選ばれ、推奨されるのでしょうか。それは、綿という天然素材が持つ、睡眠の質を向上させるための優れた特性に理由があります。ここでは、綿100%パジャマが持つ4つの大きなメリットを、その科学的な背景とともに詳しく解説します。
① 優れた吸湿性と通気性で蒸れにくい
睡眠の質を左右する最も重要な要素の一つが「寝床内環境」、つまり布団と体の間の温度と湿度のコントロールです。綿100%パジャマの最大のメリットは、この寝床内環境を理想的な状態に保つための「優れた吸湿性と通気性」を兼ね備えている点にあります。
前述の通り、人は季節を問わず、一晩でコップ1杯分もの汗をかきます。この汗が適切に処理されないと、パジャマの中が蒸れてしまい、不快感から眠りが浅くなったり、夜中に目が覚めてしまったりする原因となります。綿繊維は、その構造上、非常に高い吸湿性を誇ります。繊維の中心がマカロニのように空洞になっている「中空構造」をしており、この空間に水分をたっぷりと吸収することができます。汗をかいても、綿のパジャマが素早くその水分を吸い取ってくれるため、肌表面はサラサラとした快適な状態が保たれるのです。
しかし、ただ水分を吸うだけでは不十分です。吸収した水分を溜め込んだままでは、パジャマが重くなったり、気化熱で体が冷えたりしてしまいます。ここで重要になるのが「通気性」です。綿は繊維と繊維の間に適度な隙間があるため、空気の通り道が確保されています。この通気性によって、吸収した汗(水分)を効率的に外側へ発散させることができます。つまり、「吸湿」と「発散」という2つの機能がバランス良く働くことで、パジャマ内の湿度を常に快適なレベルに調整し、蒸れを防ぐのです。
この特性は、夏場の寝苦しい夜はもちろん、冬場の暖房が効いた部屋や、厚い布団の中で意外と汗をかく状況でも効果を発揮します。一年を通して、快適な睡眠環境の維持に貢献してくれることこそ、綿100%パジャマが広く愛される根源的な理由と言えるでしょう。
② 柔らかい肌触りで心地よい
パジャマは一晩中、私たちの肌に直接触れ続けるものです。そのため、その「肌触り」はリラックス効果や快適性に直結する非常に重要な要素です。綿100%パジャマは、うっとりするような柔らかさと、肌を優しく包み込む心地よさで知られています。
この心地よさの秘密は、綿繊維そのものの形状にあります。顕微鏡で綿繊維の断面を見ると、ねじれのあるリボン状になっており、先端が丸みを帯びています。化学繊維のように均一でシャープな形状ではないため、肌に触れたときにチクチクとした刺激を感じさせません。まるで、使い慣れたタオルのような、安心感のある優しい感触が特徴です。
さらに、綿はその加工方法によって、多彩な肌触りを生み出すことができます。例えば、「ダブルガーゼ」生地は、目の粗いガーゼを二重にすることで空気を含み、ふんわりと軽く、とろけるような柔らかさを実現します。「スムースニット」は、編み物ならではの伸縮性と滑らかな表面が特徴で、肌にしっとりと馴染みます。冬に人気の「フランネル(ネル)」は、生地の表面を起毛させることで、温かみのある非常に柔らかな肌触りになります。
このような心地よい肌触りは、副交感神経を優位にし、心身をリラックス状態へと導く効果が期待できます。日中の緊張から解放され、穏やかな気持ちで眠りにつくための大切な要素として、綿の持つ自然な柔らかさは、他の素材には代えがたい大きなメリットなのです。
③ 静電気が起きにくく肌に優しい
特に空気が乾燥する冬場に、衣類の着脱時に「パチッ」とくる静電気は、多くの人が不快に感じる現象です。この静電気は、単に不快なだけでなく、ホコリや花粉を吸い寄せたり、肌への刺激となったりすることもあります。綿100%パジャマは、この不快な静電気が非常に起きにくいという、肌に優しいメリットを持っています。
静電気は、異なる素材が擦れ合うことで発生しますが、その発生しやすさは素材の「吸湿性」に大きく関係しています。ポリエステルやアクリルといった化学繊維は、水分をほとんど含まない(吸湿性が低い)ため、電気が溜まりやすく、静電気が発生しやすい性質があります。
一方、綿は優れた吸湿性を持つ素材です。常に空気中の水分を適度に吸収・保持しているため、繊維自体が電気を逃しやすい状態になっています。そのため、他の衣類や寝具と擦れても電気が溜まりにくく、静電気の発生を大幅に抑制することができるのです。
この特性は、特に肌がデリケートな方や乾燥肌、アトピー性皮膚炎などで悩んでいる方にとって、非常に重要なポイントとなります。静電気による刺激は、肌のかゆみや炎症を悪化させる一因となり得ます。化学繊維でかゆみを感じやすい方でも、綿100%のパジャマであれば安心して着用できるケースが多いのは、この静電気の起きにくさが大きく貢献しています。肌トラブルのリスクを減らし、健やかな肌を保ちながら眠れるという点は、綿素材ならではの大きな優位性です。
④ 丈夫で洗濯しやすく長持ちする
パジャマは毎晩着用し、汗や皮脂が付着するため、こまめな洗濯が欠かせません。そのため、日々の洗濯に耐えられる「耐久性」と「手入れのしやすさ」も、パジャマ選びの重要な基準となります。
綿は、天然繊維の中でも特に優れた耐久性を持つ素材です。その最大の特徴は、水に濡れると繊維の強度が増すという点にあります。多くの繊維は水に濡れると弱くなるのに対し、綿は逆に強くなるため、家庭用の洗濯機で気兼ねなく繰り返し洗うことができます。この性質により、デリケートな扱いを必要とせず、日常的に清潔な状態を保ちやすいのです。
また、耐熱性も比較的高いため、アイロンがけが必要な場合も安心して行えます(ただし、生地の種類によっては適切な温度設定が必要です)。汚れ落ちが良いのも綿の利点の一つで、皮脂汚れなどがついても、通常の洗濯で比較的すっきりと落とすことができます。
もちろん、織り方や生地の厚みによって耐久性には差がありますが、基本的な性質として「丈夫で長持ちする」というのは、綿素材の大きな魅力です。適切な手入れを行えば、風合いの変化を楽しみながら長期間愛用することができ、結果としてコストパフォーマンスにも優れています。
このように、優れた機能性、心地よい肌触り、肌への優しさ、そして日々のメンテナンスのしやすさという4つのメリットが、綿100%パジャマが快適な睡眠のためのパートナーとして、時代を超えて選ばれ続ける理由なのです。
綿100%パジャマの知っておきたいデメリット
多くのメリットを持つ綿100%パジャマですが、万能というわけではありません。その特性ゆえに生じる、いくつかのデメリットも存在します。購入してから「こんなはずではなかった」と後悔しないために、事前にデメリットを理解し、その対策を知っておくことが大切です。
乾きにくい
綿100%パジャマの最大のメリットである「優れた吸湿性」は、時としてデメリットにもなり得ます。水分をたっぷりと吸収する性質は、裏を返せば「乾きにくい」という特性につながります。
洗濯後、繊維が吸収した水分が抜けきるまでに時間がかかるため、特に湿度が高い梅雨の時期や、日照時間が短く気温も低い冬場には、生乾きの状態が続いてしまうことがあります。生乾きは、雑菌が繁殖しやすく、不快な臭いの原因となるため注意が必要です。また、旅行先で手洗いした場合など、短時間で乾かしたいシーンには不向きと言えるでしょう。
【対策】
このデメリットを軽減するためには、干し方に工夫が必要です。
- 脱水時間を少し長めにする: ただし、長くしすぎるとシワの原因になるため、生地の様子を見ながら調整しましょう。
- 風通しの良い場所に干す: 室内干しの場合は、除湿器やサーキュレーター、扇風機などを活用して空気の流れを作ることが非常に効果的です。浴室乾燥機がある場合は、積極的に利用するのも良い方法です。
- 生地の重なりをなくす: パジャマのズボンなどは、筒状になるように干すと内側が乾きにくいため、ピンチハンガーなどを使って空気が通りやすいように広げて干すと、乾燥時間を短縮できます。
- 薄手の生地を選ぶ: 夏用のサッカー生地や薄手のガーゼ生地などは、比較的乾きが早い傾向にあります。洗い替えを複数枚用意しておき、ローテーションさせることも現実的な対策となります。
速乾性を何よりも重視する場合は、ポリエステルなどの化学繊維が混紡された素材を検討するのも一つの手ですが、綿100%の着心地を優先したい場合は、上記のような干し方の工夫で十分に対応可能です。
シワになりやすい
綿100%のシャツを着たことがある方なら経験があるかもしれませんが、綿素材は洗濯後にシワになりやすいという性質を持っています。これは、綿繊維が持つ「弾性回復率(元の形に戻ろうとする力)」が低いためです。洗濯機の中で揉まれたり、脱水で絞られたりすると、その形のままクセがつきやすくなります。
パジャマはリラックスして着るものなので、多少のシワは気にしないという方も多いかもしれません。しかし、特にアイロンがけされたパリッとした質感が好きな方や、来客時など人目に触れる可能性がある場合には、このシワが気になることもあるでしょう。また、シワが深いと肌触りがゴワゴワと感じられることもあります。
【対策】
シワを防ぎ、美しい状態を保つためには、洗濯から干すまでのプロセスに少しだけ手間をかけるのが効果的です。
- 脱水時間を短くする: シワの最大の原因は、強い力で長時間脱水することです。脱水は1分程度の短い時間で済ませるのが理想です。
- 洗濯後すぐに取り出す: 洗濯が終わった後、洗濯槽の中に長時間放置すると、湿った状態で衣類の重みがかかり、頑固なシワが定着してしまいます。洗濯が終了したら、できるだけ速やかに取り出しましょう。
- 大きく振りさばいて形を整える: 干す前に、パジャマを両手で持ち、バサッバサッと2〜3回大きく振りさばきます。これにより、全体の大きなシワが伸びます。さらに、手でパンパンと叩きながら縫い目や襟、袖口などを引っ張って形を整える「手アイロン」を行うと、仕上がりが格段に綺麗になります。
- アイロンをかける: どうしてもシワが気になる場合は、アイロンをかけるのが最も確実です。完全に乾ききる前の「生乾き」の状態でかけるか、乾いている場合は霧吹きで軽く湿らせてからかけると、シワがスムーズに伸びます。
- シワになりにくい加工の製品を選ぶ: 近年では、生地の段階で特殊な加工を施し、シワになりにくくした「リンクルフリー」や「イージーケア」といった綿100%製品も増えています。手入れの手間を省きたい場合は、こうした機能性のあるパジャマを選ぶのも良い選択です。
これらのデメリットは、綿が持つ自然な風合いの一部とも言えます。少しの手間をかけることで、そのデメリットを最小限に抑え、綿100%パジャマの持つ多くのメリットを最大限に享受することができるでしょう。
綿とどう違う?パジャマに使われる他の素材と比較
綿100%パジャマの魅力をより深く理解するために、パジャマによく使われる他の代表的な素材「シルク」「リネン」「化学繊維」と比較してみましょう。それぞれの素材が持つ特性を知ることで、自分のライフスタイルや求める快適さに最も合った一枚を見つける手助けになります。
素材 | メリット | デメリット | おすすめの季節/人 |
---|---|---|---|
綿(コットン) | 吸湿・通気性が良い、肌触りが柔らかい、丈夫で洗濯しやすい、静電気が起きにくい | 乾きにくい、シワになりやすい | オールシーズン、敏感肌の方、手入れの手軽さを求める方 |
シルク(絹) | 肌触りが非常に滑らか、吸湿・放湿性に優れる、保温性も高い、見た目が上品 | 高価、水や摩擦に弱く手入れがデリケート | 特別な日のリラックスタイム、美肌を意識する方 |
リネン(麻) | 吸湿・速乾性が非常に高い、丈夫で長持ち、清涼感がある | シワになりやすい、最初のうちは硬さを感じることがある | 夏、汗をかきやすい方 |
化学繊維(ポリエステル等) | 安価で手に入りやすい、速乾性が高い、シワになりにくい | 吸湿性が低く蒸れやすい、静電気が起きやすい、肌への刺激を感じる場合がある | とにかく手軽さを重視する方、冬用のフリース素材など |
シルク(絹)
カイコの繭から作られるシルクは、古くから高級繊維として珍重されてきました。「繊維の女王」とも呼ばれ、その滑らかな肌触りと美しい光沢は、他のどの素材にもない独特の魅力を持っています。
【メリット】
シルクの主成分は、人間の皮膚と同じタンパク質(アミノ酸)で構成されているため、肌との親和性が非常に高く、敏感肌の方にも優しい素材です。綿と同等かそれ以上に吸湿性・放湿性に優れており、汗をかいてもすぐにサラサラの状態を保ちます。また、繊維の間に多くの空気を含むことができるため、夏は涼しく、冬は暖かいという優れた温度調節機能も持っています。そのとろけるような肌触りは、最高のリラックス効果をもたらしてくれるでしょう。
【デメリット】】
シルクの最大のデメリットは、価格の高さと手入れのデリケートさです。非常に高価であり、日常使いするには少し勇気がいるかもしれません。また、水や摩擦、紫外線に弱く、家庭での洗濯には細心の注意が必要です。基本的には中性洗剤を使った手洗いが推奨され、洗濯機を使う場合はネットに入れて手洗いモードで洗う必要があります。直射日光に当てると黄ばみや生地の劣化の原因となるため、必ず陰干ししなければなりません。
【綿との比較】
肌触りの滑らかさや高級感ではシルクに軍配が上がりますが、日常的な使いやすさ、耐久性、コストパフォーマンスの面では綿が圧倒的に優位です。特別な日のご褒美や、ギフトとしてはシルクも素晴らしい選択ですが、毎日気兼ねなく使いたいのであれば、綿の方が適していると言えます。
リネン(麻)
アマ(亜麻)という植物の茎から作られるリネンは、人類が最も古くから利用してきた繊維の一つです。独特のシャリ感と清涼感があり、特に夏の衣料品や寝具として絶大な人気を誇ります。
【メリット】】
リネンの最大の特徴は、天然繊維の中で最も高い吸湿性と速乾性です。水分を素早く吸収し、なおかつ驚くほど早く乾くため、汗を大量にかく夏場でも肌に張り付かず、常に爽やかな着心地をキープできます。また、繊維自体が非常に丈夫で、水に濡れるとさらに強度が増すため、繰り返し洗濯してもへたりにくく、使うほどに柔らかく肌に馴染んでいく経年変化も楽しめます。
【デメリット】
リネンのデメリットは、シワになりやすいことと、新品の状態では少し硬さ(ゴワつき)を感じることがある点です。綿以上にシワになりやすいため、洗いざらしのナチュラルな風合いを楽しむか、アイロンがけをする必要があります。また、その独特のハリとコシが、人によっては肌触りが硬いと感じられることもあります。
【綿との比較】】
夏の快適さ、特に速乾性という点においてはリネンが綿を上回ります。汗っかきの方や、とにかく涼しく過ごしたい夏用のパジャマを探しているなら、リネンは最高の選択肢です。一方で、オールシーズン使える汎用性、ふんわりとした柔らかさ、シワのなりにくさでは綿の方が扱いやすいでしょう。リネンのシャリ感が好きな人もいれば、綿の優しい肌触りを好む人もいるため、これは好みの問題も大きいと言えます。
化学繊維(ポリエステルなど)
石油などを原料として、化学的に合成された繊維の総称です。ポリエステル、ナイロン、アクリル、レーヨンなど様々な種類がありますが、パジャマでは特にポリエステルがよく使われます。フリースのパジャマなどがその代表例です。
【メリット】
化学繊維の最大のメリットは、安価で、耐久性が高く、シワになりにくいという点です。大量生産が可能で価格を抑えやすく、非常に丈夫で虫やカビにも強いです。また、速乾性にも優れており、洗濯してもすぐに乾くため、手入れが非常に楽です。フリース素材のように、保温性を高める加工がしやすいのも特徴です。
【デメリット】
化学繊維の最も大きなデメリットは、吸湿性の低さです。汗を吸わずに弾いてしまうため、パジャマの中が蒸れやすく、不快感につながることがあります。また、水分を含まないため静電気が発生しやすく、乾燥する冬場にはパチパチとした不快感や、肌への刺激を感じることがあります。肌が敏感な方は、かゆみや赤みの原因になることも少なくありません。
【綿との比較】
価格の手頃さ、速乾性、シワのなりにくさといった利便性では化学繊維が優れています。しかし、快適な睡眠に不可欠な吸湿性、肌への優しさ、自然な風合いといった点では、綿100%が圧倒的に勝ります。睡眠の質を本気で考えるのであれば、肌に直接触れるパジャマは、天然素材である綿を選ぶ方が賢明と言えるでしょう。ただし、冬用のフリースパジャマのように、保温性を最優先したい場合など、用途に応じて化学繊維のメリットを活かすという選択も考えられます。
後悔しない綿100%パジャマの選び方
「綿100%」と一括りに言っても、その種類は多岐にわたります。生地の織り方や編み方、厚み、加工によって、着心地や適した季節は大きく異なります。ここでは、あなたの理想の一着を見つけるための、具体的な選び方のポイントを4つの視点から解説します。
生地の種類(織り方・編み方)で選ぶ
綿パジャマの着心地を決定づける最も重要な要素が「生地の種類」です。同じ綿100%でも、糸の加工や織り方・編み方の違いで、肌触り、厚み、伸縮性、保温性などが全く変わってきます。代表的な生地の特徴を知り、自分の好みに合ったものを選びましょう。
ダブルガーゼ
医療用ガーゼを二枚重ねにして織り上げた生地です。非常に柔らかく、軽い着心地が最大の特徴。目の粗いガーゼを重ねることで、生地の間に空気の層が生まれ、夏は通気性が良く涼しく、冬は体温で温まった空気を保持して暖かく感じられます。吸湿性・速乾性にも優れており、洗うたびに柔らかく肌に馴染んでいくため、オールシーズン快適に着用できる万能選手です。肌がデリケートな方や、とにかく優しい着心地を求める方には最もおすすめの生地の一つです。
スムースニット
Tシャツなどによく使われる「ニット(編み物)」の一種で、両面編み(インターロック編み)にすることで、表面が非常に滑らかで、伸縮性に富んでいるのが特徴です。体の動きに合わせてしなやかに伸び縮みするため、寝返りを打ってもつっぱり感がなく、ストレスフリーな着心地を味わえます。適度な厚みと保温性があり、肌にしっとりと吸い付くような優しい肌触りも魅力。春、秋、冬の3シーズンで活躍します。
フランネル(ネル)
平織りまたは綾織りの綿生地の表面を、ブラシなどで毛羽立たせる「起毛加工」を施した生地です。起毛によって生地に厚みと空気の層が生まれ、非常に暖かく、ふんわりと柔らかな肌触りが特徴です。「ネルシャツ」でお馴染みの素材で、冬用パジャマの定番中の定番と言えるでしょう。保温性が非常に高いため、寒い季節の夜でも暖かく快適に過ごせます。
天竺(Tシャツ生地)
Tシャツの生地として最も一般的に使われる、平編みのニット生地です。横方向への伸縮性に優れており、薄手でサラッとした着心地が特徴。吸湿性も良く、肌離れが良いので、春や夏、初秋にかけての暖かい季節に向いています。スムースニットに比べるとやや薄手でカジュアルな印象です。リラックスウェアとしても使いやすく、手軽に扱えるのが魅力です。
サッカー生地
経糸(たていと)の張力を部分的に変えることで、生地の表面に波状の凹凸(しぼ)を作り出した生地です。この凹凸のおかげで、生地が肌に触れる面積が少なくなり、汗をかいてもベタつきにくいのが最大の特徴。サラサラとしたドライな肌触りで、通気性も抜群です。清涼感があるため、夏の蒸し暑い夜に最適な素材と言えるでしょう。シワが目立ちにくいというメリットもあります。
オーガニックコットン
オーガニックコットンは、特定の生地の種類(織り方・編み方)を指すのではなく、「栽培方法」にこだわった綿素材のことを指します。3年以上農薬や化学肥料を使用していない農地で、有機栽培された綿花のみを使用したものです。化学的な処理を最小限に抑えて製品化されるため、綿が本来持つ柔らかさや風合いが最大限に活かされています。肌への刺激が極めて少なく、環境にも配慮されているため、敏感肌の方、アトピー性皮膚炎の方、赤ちゃん、そして環境意識の高い方から絶大な支持を得ています。
季節に合わせて選ぶ
生地の種類を理解したら、次は着用する季節に合わせて最適なものを選びましょう。一年を通して快適に眠るためには、季節ごとにパジャマを使い分けるのが理想的です。
春・秋におすすめの生地
ダブルガーゼ、スムースニット、天竺などがおすすめです。
寒暖差の激しい春や秋は、日中と朝晩の気温変化に対応できる、適度な保温性と通気性を兼ね備えた生地が適しています。ダブルガーゼは空気の層が温度調節をしてくれ、スムースニットは程よい厚みで安心感があります。天竺も重ね着などで調整しやすく、使い勝手が良いでしょう。
夏におすすめの生地
サッカー生地、薄手のダブルガーゼ、天竺などがおすすめです。
寝苦しい夏は、吸湿性、速乾性、通気性が何よりも重要です。サッカー生地の肌離れの良さは、夏の不快感を大きく軽減してくれます。薄手のガーゼや天竺も、汗をしっかり吸い取り、サラッとした着心地を保ってくれるため快適です。
冬におすすめの生地
フランネル(ネル)、厚手のスムースニット、三重ガーゼなどがおすすめです。
厳しい寒さの冬は、保温性の高さが最優先されます。フランネルの起毛した生地は、体温を逃さず暖かさをキープしてくれます。スムースニットも厚手のものを選べば暖かく、伸縮性があるので布団の中で動きやすいです。ガーゼも三重(トリプルガーゼ)になると、空気の層がさらに厚くなり、驚くほどの保温性を発揮します。
サイズ感で選ぶ
パジャマ選びで見落としがちですが、非常に重要なのが「サイズ感」です。質の高い睡眠のためには、体を締め付けず、寝返りを妨げないことが絶対条件です。
ジャストサイズではなく、ややゆとりのあるサイズを選ぶのが基本です。具体的には、以下の点をチェックしましょう。
- 肩・腕周り: 腕を動かしたときに、肩や脇がつっぱらないか。
- 胸・胴回り: 深呼吸したときや、寝返りを打ったときに窮屈に感じないか。
- ウエスト: ゴムがきつすぎないか。ゴムの入れ替え口があると、自分で調整できるので便利です。
- 袖丈・裾丈: 洗濯で多少縮むことを考慮し、少し長めのものを選ぶと安心です。特に冬物は、袖口や裾から冷気が入らないよう、手首・足首がしっかりと隠れる丈が良いでしょう。
オンラインで購入する際は、手持ちの服のサイズを測り、商品ページのサイズ表と念入りに比較検討することが失敗を防ぐコツです。
機能性で選ぶ
最後に、快適性をさらに高めるための「機能性」にも注目してみましょう。細やかな配慮が、日々の満足度を大きく左右します。
- 縫い目の仕様: 肌への刺激を減らすため、脇に縫い目がない「丸胴仕様」の製品や、縫い代が肌に当たらないように工夫された「フラットシーマ縫製」のパジャマは、着心地が格段に向上します。また、首元の品質表示タグがプリントになっていたり、外側に付けられていたりする製品も、チクチク感がなく快適です。
- 前開きのデザイン: ボタンで前が開くタイプのパジャマは、着脱がしやすいだけでなく、体温調節がしやすいというメリットがあります。また、入院時や授乳中のママにも非常に便利なデザインです。
- ポケットの有無: スマートフォンやリップクリームなど、ちょっとした小物を入れておきたい場合に便利です。
- 袖口・裾口のデザイン: 冬用のパジャマでは、袖口や裾口がリブ仕様になっているものがあります。手首や足首にフィットし、冷気の侵入を防いでくれるため、保温性が高まります。
これらの選び方のポイントを総合的に考慮することで、あなたのライフスタイルや体質、好みに完璧にマッチした、後悔のない綿100%パジャマを選ぶことができるはずです。
綿100%パジャマのおすすめ20選
ここでは、品質、着心地、デザイン性など、様々な観点から厳選した綿100%パジャマを展開するブランドを20紹介します。定番の人気ブランドから、素材にこだわる専門ブランドまで幅広くピックアップしました。それぞれの特徴を参考に、あなただけのお気に入りの一着を見つけてください。
(※商品のラインナップや仕様は時期によって変動する可能性があるため、詳細は各公式サイトでご確認ください。)
① ワコール 睡眠科学
下着メーカーとして知られるワコールが、長年の人間科学研究の知見を基に開発するパジャマブランドです。「動き」「温度」「肌」という3つのここちよさを追求し、寝返りをしても生地が引きつれにくい独自のパターン設計が最大の特徴。季節に合わせた多様な綿素材のラインナップがあり、科学的根拠に基づいた快適な眠りを求める方におすすめです。(参照:ワコール公式サイト)
② 内野(UCHINO) マシュマロガーゼパジャマ
タオルメーカーのUCHINOが開発した、特許取得の独自素材「マシュマロガーゼ®」を使用したパジャマは、驚くほどの軽さと、とろけるような柔らかさで絶大な人気を誇ります。細くやわらかな撚りの少ない糸と、強度の高い糸を組み合わせて3重に織り上げており、保温性・通気性・吸湿性を高いレベルで実現。一度着たら手放せなくなると評判の、究極の着心地を体験したい方に最適です。(参照:UCHINO公式サイト)
③ 無印良品 脇に縫い目のないフランネルパジャマ
シンプルで質の良い暮らしを提案する無印良品。パジャマもその哲学が貫かれており、特にオーガニックコットンを使用した製品が人気です。代表的な「脇に縫い目のない」シリーズは、肌へのごろつき感をなくすための工夫で、快適な着心地を実現しています。フランネルや二重ガーゼなど、季節ごとに最適な素材が手頃な価格で揃うため、日常使いのパジャマとして非常に優秀です。(参照:無印良品公式サイト)
④ ユニクロ コットンパジャマ
高品質なベーシックウェアを手頃な価格で提供するユニクロ。コットンパジャマも、上質な超長綿などを使用した滑らかな肌触りの製品が人気です。シンプルなデザインから、キャラクターやデザイナーとのコラボレーションアイテムまで、幅広いラインナップが魅力。季節ごとに素材やデザインがアップデートされるため、定期的にチェックする価値があります。(参照:ユニクロ公式サイト)
⑤ GU オーガニックコットンパジャマ
トレンド感のあるデザインと驚きの低価格で人気のGU。パジャマもファッション性が高く、サテン風やラウンジウェアセットなど多彩なスタイルが揃います。その中でもオーガニックコットンを使用したパジャマは、肌触りの良さと安心感がありながら、手に入れやすい価格が魅力。おしゃれなデザインのパジャマを気軽に楽しみたい方におすすめです。(参照:ジーユー公式サイト)
⑥ キッドブルー
“気持ちの良い時間、気持ちの良い空間”をコンセプトにするインナー&ナイトウェアブランド。天然素材にこだわり、優しい色合いと繊細なデザインが特徴です。特に綿素材のバリエーションが豊富で、ガーゼやパイル、天竺など、心地よさを追求したアイテムが揃います。リラックスタイムを豊かに彩る、上質でフェミニンなパジャマが欲しい方にぴったりです。(参照:キッドブルー公式サイト)
⑦ Foo Tokyo スーピマコットンパジャマ
“ふぅ”っと一息つく、くつろぎの時間を届けるライフスタイルブランド。パジャマには、世界で採れる綿花のわずか1%未満という希少な高級綿「スーピマコットン」を贅沢に使用。シルクのような光沢と、カシミヤに匹敵するほどの滑らかな肌触りが特徴です。デザインも洗練されており、大切な人へのギフトや、自分へのご褒美に選びたい逸品です。(参照:Foo Tokyo公式サイト)
⑧ GUNZE(グンゼ) KAIMIN NAVI
肌着メーカーの老舗グンゼが展開する、”眠りのスペシャリスト”を謳うパジャマブランド。眠りにとって心地よい環境を科学し、快眠のための機能性を追求しています。寝返りのしやすさを考慮した設計や、肌への刺激が少ない縫製、季節に応じた素材開発など、快適な睡眠をサポートするための工夫が満載。眠りの質に本気でこだわりたい方から高い支持を得ています。(参照:グンゼ公式サイト)
⑨ Afternoon Tea LIVING
豊かな時間を楽しむためのライフスタイルを提案するブランド。パジャマやルームウェアも、Afternoon Teaらしい華やかでフェミニンなデザインが豊富です。花柄やフルーツ柄など、着るだけで気分が上がるようなデザインが多く、ギフトとしても非常に人気があります。綿素材の着心地の良さと、デザイン性の高さを両立させたい方におすすめです。(参照:Afternoon Tea LIVING公式サイト)
⑩ tutuanna(チュチュアンナ)
靴下やインナーウェアで人気のブランドですが、ルームウェアもトレンドを取り入れた可愛らしいデザインで注目されています。手頃な価格帯でありながら、ガーゼやワッフルなど綿素材のパジャマも展開。若い世代を中心に、おうち時間をおしゃれに楽しみたい女性から人気を集めています。(参照:チュチュアンナ公式サイト)
⑪ narue(ナルエー)
フェミニンでロマンティックなデザインを得意とするルームウェアブランド。レースやフリル、リボンなどをあしらった女性らしいディテールと、優しいカラーリングが特徴です。デザイン性だけでなく、ダブルガーゼやスムース素材など、着心地の良い綿素材にもこだわっています。可愛らしさと快適さを両立したい方にぴったりのブランドです。(参照:ナルエー公式サイト)
⑫ Priv. Spoons Club
“お気に入りの部屋で、お気に入りのパジャマ”をコンセプトに、ファッション性の高いライフスタイルを提案するブランド。シンプルながらも洗練されたデザインと、上質な素材使いが魅力です。シルクやコットンなど、素材にこだわったパジャマは、部屋着としてだけでなく、ワンマイルウェアとしても通用するほどスタイリッシュ。おしゃれ感度の高い方々に支持されています。(参照:Priv. Spoons Club公式サイト)
⑬ Brooks Brothers
アメリカを代表するクラシックなアパレルブランド。その伝統と品質はパジャマにも反映されており、上質でタイムレスなデザインが特徴です。特に、ブランドのアイコンでもあるストライプ柄やチェック柄のコットンパジャマは、洗練された大人のための寝間着として根強い人気があります。質の良いものを長く愛用したい本物志向の方におすすめです。(参照:Brooks Brothers公式サイト)
⑭ POLO RALPH LAUREN
アイコニックなポロプレイヤーのロゴで世界的に知られるブランド。トラディショナルでアメリカンクラシックなスタイルはパジャマにも活かされています。しっかりとした作りのコットン生地に、ブランドロゴの刺繍が施されたパジャマは、着る人に満足感を与えてくれます。メンズ、レディースともに展開があり、ペアで揃えるのも素敵です。(参照:ラルフ ローレン公式サイト)
⑮ TAKEMURA(タケムラ)
1959年創業のパジャマ専門メーカー。長年にわたり培われたノウハウと技術を活かし、日本製にこだわった高品質なパジャマを製造しています。着心地を最優先に考えたパターン設計と、厳選された綿素材を使用しており、その品質は折り紙付き。華美な装飾はありませんが、質実剛健で信頼できるパジャマを求める方におすすめです。(参照:タケムラ株式会社公式サイト)
⑯ anming(アンミング)
心地よい眠りのための香りのアイテムで知られる「anming」から生まれたルームウェア。リラックスをテーマに、ふんわりとしたダブルガーゼなど、肌触りの良い綿素材を中心に展開しています。優しい色合いとシンプルなデザインで、心身ともに安らげるような工夫がされています。香りと合わせて、トータルでリラックス環境を整えたい方に。(参照:日本香堂 anming公式サイト)
⑰ dayillu(デイル)
オーガニックコットン製品を専門に扱うブランド。素材の良さを最大限に活かすため、天然染料による染色や、シンプルなデザインにこだわっています。肌が非常に敏感な方でも安心して着られるよう、縫い方やタグの位置など、細部にまで配慮が行き届いているのが特徴。環境にも人にも優しい、本物の心地よさを追求するブランドです。(参照:dayillu公式サイト)
⑱ nanadecor(ナナデェコール)
オーガニックコットンを通して、心地よいライフスタイルを提案するブランド。「nanadecor」のパジャマは、フェミニンでエレガントなデザインと、オーガニックコットンの優しい着心地が両立しているのが魅力です。締め付け感のないリラックスできるパターンでありながら、見た目も美しく、日々の暮らしを豊かにしてくれます。(参照:nanadecor公式サイト)
⑲ PRISTINE(プリスティン)
「PRISTINE」は、オーガニックコットン製品のパイオニア的存在のブランドです。最大の特徴は、染色を一切行わない「無染色」へのこだわり。コットン本来のきなり色や、茶綿・緑綿といったカラードコットンの自然な色合いをそのまま活かした製品は、見た目にも優しく、究極の安心感を求める方に支持されています。素材そのものの良さを実感したいなら、一度は試す価値があります。(参照:株式会社アバンティ PRISTINE公式サイト)
⑳ 天衣無縫
こちらもオーガニックコットン製品を長く手がける日本のブランド。横浜で生まれた「天衣無縫」は、「自然を生かした、ここちよく美しい」ものづくりを大切にしています。パジャマは、リブ仕立てのベーシックなデザインや、柔らかな二重ガーゼなど、シンプルで飽きがこず、長く使えるアイテムが中心。質の高さと誠実なものづくりが感じられるブランドです。(参照:株式会社新藤 天衣無縫公式サイト)
綿100%パジャマはどこで買う?購入できる場所
自分に合った綿100%パジャマを見つけるには、どこで購入するかも重要なポイントです。主な購入場所として「百貨店・専門店」「アパレルブランドの実店舗」「オンライン通販サイト」の3つが挙げられます。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合った購入方法を選びましょう。
百貨店・専門店
【メリット】
百貨店の寝具売り場や、UCHINOのようなパジャマ専門店では、高品質なブランドのパジャマを幅広く取り扱っています。最大のメリットは、専門知識を持った販売員に相談できる点です。素材の違いやサイズ感、お手入れ方法など、気になることを直接質問し、アドバイスをもらいながら選べます。また、実際に生地に触れて肌触りを確かめたり、試着して着心地を確認したりできるため、購入後のミスマッチが起こりにくいのも大きな利点です。高級感のあるブランドも多いため、ギフト選びの際にも安心して利用できます。
【デメリット】】
デメリットとしては、価格帯が比較的高めであることが挙げられます。また、店舗の立地によっては、足を運ぶ手間と時間がかかります。品揃えは豊富ですが、オンラインストアほどの網羅性はない場合もあります。
アパレルブランドの実店舗
【メリット】】
無印良品やユニクロ、あるいはAfternoon Tea LIVINGといったアパレルブランドやライフスタイルブランドの実店舗でもパジャマを購入できます。普段から利用しているブランドであれば、サイズ感のイメージがつきやすく、ブランドの世界観に合ったデザインの中から選べるのが魅力です。他の洋服などと一緒に買い物ができる手軽さもあります。もちろん、こちらも実際に商品を手に取って確認できるのが強みです。
【デメリット】
パジャマ専門店ではないため、品揃えが限られている場合があります。特に、季節の変わり目以外は、取り扱いの種類が少なかったり、特定の素材しか置いていなかったりすることもあります。専門的なアドバイスを求めるのは難しいかもしれません。
オンライン通販サイト
【メリット】
Amazonや楽天市場といった総合通販サイトや、各ブランドの公式オンラインストアなど、インターネット上での購入は、圧倒的な品揃えと利便性が最大のメリットです。自宅にいながら、時間や場所を問わずに、世界中のブランドのパジャマを比較検討できます。ユーザーレビューや口コミを参考にできるのも、オンラインならではの利点です。実店舗では見つけにくいニッチな専門ブランドや、オンライン限定の商品に出会える可能性もあります。
【デメリット】
最大のデメリットは、試着ができず、生地の質感や色味を直接確認できないことです。画面で見たイメージと、実際に届いた商品の印象が異なる可能性があります。特にサイズ選びは慎重に行う必要があり、ブランドごとにサイズ感が異なるため、商品ページのサイズ表を念入りに確認することが不可欠です。返品・交換の条件も事前に確認しておくと安心です。
綿パジャマを長持ちさせるお手入れ方法
お気に入りの綿パジャマは、少しだけお手入れに気を配ることで、その心地よい風合いを長く保つことができます。丈夫な綿素材ですが、より良い状態で愛用するための洗濯と干し方のポイントをご紹介します。
洗濯のポイント
- 洗濯ネットに入れる: 特にダブルガーゼのようなデリケートな生地や、装飾のあるパジャマは、必ず洗濯ネットに入れましょう。他の衣類との摩擦や引っかかりを防ぎ、生地の傷みや型崩れを軽減します。
- 裏返して洗う: パジャマを裏返すことで、表面の色褪せや毛玉(ピリング)の発生を抑えることができます。生地の風合いを保つための簡単な一手間です。
- 中性洗剤(おしゃれ着洗い用洗剤)を使う: 通常の弱アルカリ性洗剤よりも洗浄力が穏やかな中性洗剤は、繊維への負担が少なく、色褪せや生地の硬化を防ぎます。綿の柔らかさを長持ちさせたい場合は、中性洗剤の使用がおすすめです。
- 柔軟剤は控えめに: ふんわりさせるために柔軟剤を使いたくなりますが、使いすぎには注意が必要です。柔軟剤の成分が繊維の表面をコーティングし、綿本来の優れた吸水性を損なってしまうことがあります。ゴワつきが気になるときに、規定量を守って適度に使用する程度に留めましょう。
- ボタンは留めて洗う: 前開きのパジャマは、ボタンを留めてから洗濯ネットに入れると、型崩れを防ぐことができます。
干し方のコツ
- 洗濯後はすぐに干す: 「デメリット」の項でも触れた通り、濡れたまま放置することはシワや臭いの最大の原因です。洗濯が終了したら、できるだけ速やかに洗濯機から取り出しましょう。
- 形を整えてから干す: 干す前に、パジャマ全体を両手で持ってバサバサと大きく数回振りさばき、大きなシワを伸ばします。その後、手でパンパンと叩きながら、襟や袖、縫い目などを軽く引っ張って形を整えます。この「手アイロン」で、乾いた後の仕上がりが大きく変わります。
- 直射日光を避け、風通しの良い日陰で干す: 強い紫外線は、綿繊維を傷め、色褪せや黄ばみの原因となります。長く良い状態を保つためには、風通しの良い場所での陰干しが最も理想的です。
- 適切なハンガーを使う: 肩幅に合わない小さなハンガーを使うと、肩の部分に変な跡がついて型崩れの原因になります。肩幅に合ったハンガーを使用するか、物干し竿に直接袖を通して干すと、重さが分散されて型崩れを防げます。
これらのポイントを実践するだけで、綿パジャマの寿命は格段に延び、毎晩新品のような心地よさを長く楽しむことができます。
綿パジャマに関するよくある質問
ここでは、綿パジャマに関して多くの方が抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。
オーガニックコットンとの違いは何ですか?
A. 主な違いは「栽培方法」にあります。
通常のコットン(綿)とオーガニックコットンの品種自体に違いはありません。その違いは、綿花が育てられる過程にあります。
- 通常のコットン: 効率的に大量生産するため、栽培過程で化学肥料や殺虫剤、除草剤といった農薬が使用されることが一般的です。
- オーガニックコットン: 「オーガニック農産物等の生産基準」に従い、3年以上農薬や化学肥料を使用していない土壌で、有機肥料などを用いて栽培された綿花を指します。
この栽培方法の違いにより、オーガニックコットンは、生産過程で環境への負荷が少なく、また製品になった際も化学物質の残留が極めて少ないため、肌への刺激が非常に少ないとされています。そのため、特に敏感肌の方や赤ちゃんに選ばれることが多いのです。着心地としては、綿本来の柔らかさや風合いがよりダイレクトに感じられる傾向があります。
夏は暑く、冬は寒いイメージがありますが本当ですか?
A. それは誤解です。生地の種類を選べば、一年中快適に過ごせます。
このイメージは、「綿=Tシャツやシャツ」という固定観念から来ているかもしれません。しかし、これまで解説してきたように、綿は織り方や編み方、厚みによって全く異なる特性を持つ、非常に versatile(万能)な素材です。
- 夏: サッカー生地や薄手のガーゼ、天竺といった生地を選べば、通気性と吸湿性に優れているため、汗をかいてもサラサラと快適に過ごせます。化学繊維のように熱がこもることもなく、非常に涼しく感じられます。
- 冬: フランネル(ネル)や厚手のスムースニット、三重ガーゼといった生地を選べば、生地の間に暖かい空気の層ができるため、高い保温性を発揮します。体温をしっかりと保持し、暖かく眠ることができます。
結論として、綿100%パジャマは、季節に適した「生地」を正しく選ぶことで、オールシーズン最高のパフォーマンスを発揮すると言えます。
赤ちゃんや敏感肌でも使えますか?
A. はい、最もおすすめできる素材の一つです。
綿100%パジャマは、赤ちゃんやアトピー性皮膚炎などで肌が敏感な方にこそ、ぜひ選んでいただきたい素材です。その理由は以下の通りです。
- 天然素材の優しさ: 化学繊維とは異なり、肌への刺激となる要素が少ない天然素材です。
- 優れた吸湿性: 汗を素早く吸収してくれるため、汗疹(あせも)などの肌トラブルを防ぎます。
- 静電気が起きにくい: 静電気による肌への刺激や、ホコリの付着を抑えることができます。
特に、農薬や化学薬品の影響を極限まで減らした「オーガニックコットン」や、染料による刺激の心配がない「無染色」の製品は、肌が非常にデリケートな方にとって、これ以上ないほど安心できる選択肢となるでしょう。
まとめ
質の高い睡眠は、健康で活力に満ちた毎日を送るための基盤です。そして、その睡眠の質を左右する重要なパートナーが、毎晩肌に触れるパジャマです。
本記事では、数ある素材の中でも特に「綿100%」のパジャマに焦点を当て、その魅力と選び方を徹底的に解説してきました。
綿100%パジャマが選ばれる理由は、以下の優れた特性にあります。
- 優れた吸湿性と通気性で、一晩中かく汗による蒸れを防ぎ、快適な寝床内環境を保つ。
- 繊維そのものが持つ自然な柔らかさで、肌を優しく包み込み、心身をリラックスさせる。
- 静電気が起きにくいため、乾燥する季節も肌への刺激が少なく、敏感肌の方でも安心。
- 水に強く丈夫で、家庭で気軽に洗濯できるため、毎日清潔に、そして長く愛用できる。
一方で、「乾きにくい」「シワになりやすい」といったデメリットもありますが、これらは干し方や洗濯の工夫で十分に対応可能です。
後悔しない一着を選ぶためには、「生地の種類」「季節」「サイズ感」「機能性」を考慮することが重要です。ダブルガーゼの優しさ、フランネルの暖かさ、サッカー生地の清涼感など、自分の好みやライフスタイルに合わせて最適な生地を選びましょう。そして、寝返りを妨げない、少しゆとりのあるサイズを選ぶことが、快適な眠りへの鍵となります。
ワコールや無印良品といった定番ブランドから、Foo Tokyoやプリスティンのようなこだわりの専門ブランドまで、 oggi は多種多様な綿100%パジャマが存在します。この記事で紹介した20の選択肢を参考に、ぜひあなたのための最高のパジャマを探してみてください。
あなたにとって最高の一着を見つけることが、毎日の眠りをより深く、豊かなものに変えるための、最も確実で効果的な第一歩となるはずです。